トップブリーダー訪問 《2》


ペリグリン犬舎 荒川 千秋
犬種:チワワ
犬舎所在地:三重県安芸郡
今回の訪問は、今年の春にイギリスチャンピオンを完成した チワワの有名犬舎です。
日本では一大ブームが起こり、誰もが知っている犬種「チワワ」ですが、国産のチワワがイギリスのチャンピオンタイトルを獲得するのは、実に史上2頭目の快挙なのです。(1頭目はかなり昔の話になりますので、機会があればお話しましょう。)
では、イギリスで活躍されてきた ペリグリン犬舎 をご紹介しましょう。
いつから犬を飼い始めましたか?
戦後 間もなくから、祖父がブルドックの飼育をしていたので、私が生まれた時にはすでに、家は犬がいました。現在はチワワの繁殖をしていますが、今でもブルドックは大好きです。
チワワとの出会いについて教えて下さい。
23歳くらいからハンドラーをしていますが、初めのうちは、アメリカ系のブルドッグを引いていました。
しかし、自分の目指すものは違うと感じてきて、アメリカのチャンピオンタイトルを獲得したブルドッグなどを全て手放し、その1週間後には、イギリスへ飛んでいました。
そこでイギリスのブルドックのブリーダー達と友好を深め、まずはブルドックをイギリスから輸入しました。
同時期にチワワのハンドリングを依頼されたのです。そのブリーダーの犬をチャンピオンに完成し、そのお礼として女の子を頂きました。
その子にヒートが来た時、ある有名ブリーダーに交配を依頼したのですが...、残念ながら良いお返事が貰えませんでした。
それならば...と、自分のブレーンであるイギリス人に、イギリス国内で良いチワワを2〜3頭探して欲しいと依頼したのが、ハイクラスな血液を持った子との出会いでした。
あなたの理想のチワワを教えて下さい。
スムースコートチワワになりますが、今年2005年イギリスのクラフト展で1席を受賞した 名門ダチダ犬舎のEng. Ch. Dachida's Master Angel です。素晴らしい表現力を持ったチワワですね。
この犬の父親も、たいへん素晴らしい犬です。
あなたのブリーディングポリシーについて教えて下さい。
健全なチワワを作ること、これに限ります。
うちの犬舎では、あまり多く繁殖をしていません。去年は10頭、多い年でも年間30頭くらいです。少なくても確実な繁殖を心掛けています。
世界でショーイングを開始したきっかけと今後の目標について教えて下さい。
数年前に、オランダから「犬を売って欲しい。」という依頼を受けました。しかし、譲れる犬がいなかったため、当時お気に入りのまだ若いオス(ちょぼ吉)をリース契約という形で、オランダへ輸出し、ヨーロッパでのショーイングを開始しました。
1年間のオランダ滞在で、「オランダ ベスト ロング コート チワワ」を受賞しました。
それから、ベルギーへ移り、「ベルギー Winner 2003」を受賞しました。
今後の目標は、やはり、イギリス クラフト展で「ベスト オブ ブリード」を獲得することです。

そして、アメリカ、ヨーロッパなど全世界で活躍する犬をブリーディングすることですね。
日本のチワワについて、どのように考えますか?
数年前の一大ブームで、チワワも乱繁殖が行われてしまいました。その結果、頭蓋骨泉門融合不全(一般的には「モレラ」とか「ペコ」と呼ばれている病気)や、斜視の犬が増えてしまったのです。流行の色にこだわり過ぎたり、頭部が大きく、マズルの短さだけを追ったため、一番大事な「健全さ」を欠く結果になりました。
日本のトップクラスのチワワは、海外でも通用するほどハイ クオリティですが、残念ながらピラミッドの底辺が低すぎます。底上げする努力を、日本のチワワ繁殖者はすべきだと思います。
最後に、日本のチワワ ファンシャーに一言お願いします。
これから新たにチワワを飼おうとする場合、必ず父犬、母犬を見て下さい。とても強い遺伝要素を持つ父犬で無い限り、仔犬は母方の遺伝要素を7〜8割受け継ぐと言っても過言ではありません。父犬が種オスに適した犬であること、母犬も繁殖に向いたクオリティを持っていること、それが、これからのチワワの繁殖にとって大切なことであり、一般ファンシャーにもその認識が浸透することを望みます。
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