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ボクサー (Boxer)
FCI スタンダード No.144
■原産地
ドイツ
■用途
コンパニオン、警備犬及び作業犬
■FCI分類
グループ2 ピンシャー&シュナウザー、モロシアン類、スイス・マウンテン・ドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種 セクション2 モロシアン類
■沿革
ブラバンド地方の「ブレンバイザー」(牛噛み犬)の小型の犬がボクサーの直接の祖先と考えられている。
当時「ブレンバイザー」の繁殖は主に猟師によって行われ、狩猟の際に使用された。
その作業とは、ハウンドによって追いつめられた獲物の捕らえ、猟師が到着するまでそれをしっかりと確保することであった。
そのためにはしっかりくわえて保持することが必要で、十分噛むためのできるだけ大きな口としっかりした幅広い歯列を持っていなければならなかった。
これらの特徴をもつブレンバイザーがこの作業に最も適しているとして繁殖に使用された。
あらかじめ作業能力があり、使用目的に適した犬だけが選択された。
このような選択繁殖によって、幅広いマズルとターン・アップした鼻をもった犬が作出された。
■一般外貌
ボクサーは中型で、滑らかな被毛をもち、頑丈な犬であり、コンパクトでスクエアな体躯体構成で強健な骨格をもつ。
筋肉はよく発達し、引き締まった外貌を呈している。歩様は快活で、力強く高潔さが感じられる。
ボクサーはぎこちなさや重々しさはみられず、またサブスタンス(実質)に欠けていたり、ひよわではない。
重要な比率
a) 体長:体高:アウトラインはスクエアな体躯構成である。
すなわち体高はキ甲から地面までの垂線の長さ、体調は胸骨端から坐骨端までの長さであり、1:1となる。
b) 胸深:体高:胸は肘まで達する。
胸深は体高の半分である。
c) マズルの長さ:スカルの長さ:マズルとスカルの長さの比率は1:2(鼻先からストップまで、ストップからオクシパット(後頭部)までをそれぞれ測定する)
■習性/性格
ボクサーは神経質ではなく、自信に満ち、穏やかで安定している。
性格が最も重要であり、十分に注意を払う必要がある。
主人及び家族に対する敬愛と忠実、また警戒心と防衛に対する勇敢さはよく知られているところでもある。
家族に対しては無邪気で、見知らぬものに対しては疑い深い。
遊ぶ時は楽しく、親しみやすいが真剣な場面では恐れをなさない。
従順な性格から訓練は容易で、判断力があり勇敢で、生まれながらにして嗅覚が鋭い。
欲求が少なく、きれい好きで、警護犬、伴侶犬及び作業犬であると同時に、愉快で、価値ある家族の一員である。
年をとっても狡猾さや、人を欺くようなところはなく、信頼がおける。
頭部(ヘッド)
頭部がボクサーの独特な外観をあらわしている。
ボディと適切なバランスがとれていて、軽すぎたり重すぎたりしてはいけない。
マズルは可能な限り幅広く力強くなくてはならない。
頭部の美しさはマズルとスカルのバランスによる。
頭部を前望、上望、側望、どの角度から見ても、マズルはつねにスカルと正しい割合でなければならない。つまり決して小さすぎることはない。
すっきりとしており、しわは見られない。
しかし、非常に警戒している時は頭蓋部に自然としわが見られる。
ひだはつねにマズルの付け根から両側へ下向きに刻まれている。
ダーク・マスクがマズルにあり、際立って頭部の色と対照的であるから、顔は険粗には見えない。
頭蓋部(クラニアル・リージョン)
スカルはできるだけほっそりとし、角張っていなければならない。わずかにアーチしており、丸々としていたり短かったり平らではない。広すぎず、オクシパットは突出ししぎない。額溝はわずかであるが明確で、特に目の間では深すぎてはならない。
ストップ
前頭部はマズルのトップラインとともに明確なストップを形成している。
鼻梁はブルドッグのようにしゃくれたりダウンフェイスでもない。
顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
鼻は幅広く、ブラックで大きな鼻孔をもち、わずかに上を向いている。
鼻先は付け根よりもわずかに高く付く。
マズル
マズルは幅、長さ、深さの三次元にわたって力強く発達しており、尖っていたり、細かったり、短かったり又は浅くない。
外観は次の部分の影響を受ける:
a) −顎の形;
b) −犬歯の位置;
c) −唇の状態;
犬歯は十分な長さを持ち、それぞれできるだけ離れてついていることでマズルの前面は幅広く、ほぼスクエアでトップラインと鈍角を形成している。
正面からみて上唇の端は下唇の端に置かれている。
下顎の一部はわずかに上方に湾曲し、下唇と共に頤(おとがい)と呼ばれる。
これは上唇を超えて著しく伸びたり、また短すぎることもなく、上唇の下でなくなるが、前望しても側望しても十分に明確でなくてはならない。
下顎の犬歯及び切歯は口を閉じているときに見えてはならず、舌も同様である。
上唇の溝は明確である。
唇(リップス)
唇はマズルの形を完全なものにしている。
上唇は厚く肉付がよく、より長い下顎によって作られたスペースを覆っており、下顎の犬歯によって支えられている。
顎/歯(ジョーズ/ティース)
ボクサーはアンダーショットである。
上顎はスカルと接しているところで幅広で、前に向かうに従ってごくわずかに先細りになる。
歯は丈夫で健康である。切歯は出来るだけ規則正しく直線上につく。
両犬歯は離れてつき、適度な大きさである。
頬(チークス)
著しく突き出ることなく頑丈な頬とバランスがとれて発達している。
マズルへ穏やかなカーブを描き溶け込む。
目(アイズ)
ダークの目は小さすぎず、突出していず、またくぼんでついていない。
その表情は活力があり利口そうであり、脅威であったり険しかったりしない。
目縁はダークでなくてはならない。
耳(イヤーズ)
自然の耳は適度の大きさで、スカルの最頂点の両側に離れて付く。
休息時には頬に接し垂れ下がり、警戒時にははっきりと前方へ折れ曲がる。
断耳された耳は、高くつき、耳朶はあまり幅広くない。
頸(ネック)
トップラインは優雅なアーチを描いているネックラインからキ甲へと流れていく。
十分な長さ、丸みがあり、頑丈で筋肉質であり、すっきりしている。 ボディ
スクエアである。ボディは頑丈で真っ直ぐな脚が付く。
キ甲(ウィザーズ)
はっきりとしている。
背(バック)
背及び腰は短く、引き締まっており、真っ直ぐで幅広く十分な筋肉が付く。
尻(クループ)
わずかに傾斜しており、幅広く、骨盤は長く幅広で、特に牝において顕著である。 胸(チェスト)
深く、肘まで達する。胸の深さはキ甲の高さの半分である。
前胸は十分に発達している。
助骨はよく張っているが、樽胴ではなく、胸は長く、後躯へ十分に伸びている。
アンダーライン
後部へ優美なカーブを描いている。
短くしっかりしたひばらはわずかに巻き上がっている。
尾(テイル)
尾付きは低いというよりはむしろ高めであり、尾は自然のままで断尾されなくてもよい。断尾した尾は、上向きに保持する。
四肢(リムズ)
前肢(フォアクォーターズ)
前望すると前脚は真っ直ぐで平行で、頑丈な骨をもつ。
肩(ショルダーズ)
長く、傾斜しており、ボディへしっかりと付いている。
過剰に筋肉質ではない。
上腕(アッパー・アーム)
長く、肩甲骨に直角につく。
肘(エルボーズ)
胸の側面に圧迫されて近すぎず、また離れすぎてもよくない。
前腕(フォアアーム)
垂直で長く、筋肉は引き締まっている。
手根(カーパス)
頑丈で明確であるが、ナックリング・オーバーしない。
中手(パスターン)(メタカーパス)
短く、ほぼ地面に対して垂直である。
前足(フロント・フィート)
小さく、丸く、緊握しており、厚いクッションと堅いパッドをもつ。
後肢(ハインドクォーターズ)
非常に筋肉質である。筋肉は非常に堅固で造型的な外観である。
後望すると後脚は真っ直ぐである。
大腿(サイ)
長く、幅広い。
寛骨と大腿骨の角度、膝関節の角度はできるだけ鈍角でない方がよい。
膝(スタイフル)
自然な立姿の状態では非常に前に出ているので、坐骨から地面にかけて垂直な線を形成する。
下腿(ローワー・サイ)
非常に筋肉質である。
飛節(ホック)
頑丈で非常に顕著であるが、長すぎない。
後足(ハインド・フィート)
前足よりもわずかに長い、厚いクッションと、堅いパッドをもち、引き締まっている。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
活発で力強く、気高さを持つ。
皮膚(スキン)
ぴんと張っており、弾力性があり、しわはない。
■被毛(コート)
毛(ヘアー)
短く、堅く、光沢があり体に密着している。
毛色(カラー)
フォーンまたはブリンドルである。
フォーンの色は様々な色合いが見られ、薄いフォーンから濃いディアーレッドまであるが、最も美しいのはその中間(レッド・フォーン)である。
ブラックマスクである。
上記のフォーンの色調の中にみられるブリンドルはダーク、またはブラックのストライプで助骨方向に流れている。地の色とストライプははっきりと対照を成していなくてはならない。
白の斑を全く否定する必要はなく、かなり魅力的である。
■サイズ
体高
キ甲から肘を超えて地面までを測定。
牡:57〜63cm
牝:53〜59cm
体重
牡:30kg以上(体高約60cmに対して)
牝:約25kg(体高約56cmに対して)
■欠点
上記の点からいかなる逸税も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸税の程度に比例するものとする。
■失格
・ 陰睾丸。
・ アンダーショット以外の噛合。
・ 他の色または地の色に3分の1以上の白が見られる。