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オーストラリアン・キャトル・ドッグ
FCI スタンダード No.287(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
オーストラリア
■用途
この名の示すように、この犬種の主要な機能 であり、他より優っている機能とは、広いオープン・スペースであろうと、制限された場所であろうと、家畜を制御し、動かす能力である。 又、この犬種を理想的な犬にするための献身的な努力があったため、常に敏捷で、たいへん利口で、注意深く、勇気があり、信頼がおける犬となった。
■FCI分類
グループ1  シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
セクション2 キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
■沿革
牧羊業の中心がイギリスからオーストラリアに移った1840年頃、オーストラリア開拓民のメンバーとして有名だった トーマス・スミス・ホールがスコットランドからスムースのハイランド・コリー(ブルー・マール)を輸入して、これにダルメシアンやケルピーの血を加えてこの犬種を固定した。
一説によるとハイランド・コリーではなく絶滅したイギリスの牧洋犬ブルー・ヒーラーだったともいわれている。
この犬はブルーのまだらな斑をもつウェルシュ・コーギー・タイプの犬だった。その貴重な体躯や毛色はオーストラリアン・キャトル・ドッグに遺されているという。 いずれにしてもこの犬種独特の毛色はイギリスの牧羊犬から受けついだものである。 1963年にオーストラリアン・ナショナル・カウンシルがこの犬種を公認し、1980年AKCもこの犬種とスタンダードを公認した。 現在は米英などで飼育者がふえている。
■一般外貌
一般外貌は力強く、コンパクトで、均整のとれた体?のワーキング・ドッグであり、如何に困難であれ与えられた仕事を喜んでやり遂げる能力がある。 体躯構成、力強さ、バランスと堅い筋肉の組み合わせは、申し分のない敏靜捷さと力強さ、耐久性のある印象をあたえる。 太りがちなものや、痩せがちなものは重大な欠点とみなされる。
■習性/性格
キャトル・ドッグの忠誠心と保護本能は牧畜業者や牧場、家畜を守るのに適任である。 生まれつき他人には疑い深いが、ハンドリングに対しては従順でなくてはならず、特にショー・リングではそれが望まれる。 ワーキング・ドッグではあり得ない、いかなる性格の特徴や体?構成も重大な欠点とみなされる。
■頭部(ヘッド)
頭部は力強く、ボディとのバランスが取れ、頭部の各部位の構成がよく調和がとれている。
■頭蓋部(クラ二アル・リージョン)
スカル
スカルは広く、耳間は僅かにカーブしている。
ストップ
スカルは平らで、僅かだが明瞭なストップへ連なっている。
 〇顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
ブラック
マズル
幅広く、眼下は充実しており、徐々に細くなり、中位の長さで、深く、力強いマズルを作り出し、スカルとマズルの平面が平行である。
唇(リップス)
引き締まり、すっきりしている。
頬(チークス)
筋肉質であるが、粗大でも目立ちすぎでもない。
歯(ティース)
歯は健全で、丈夫、歯列が均等で、シザーズ・バイトである。この犬種はヒーリングや噛みつくことによって扱いにくい牛を動かさなければならないので、 健全で、丈夫な歯であることが非常に大切である。
下顎(アンダージョーズ)
力強く、厚く、よく発達している。
目(アイズ)
目はオーパル(楕円形)で、中位の大きさ。目立ちすぎず、沈みすぎずに、注意深さと利発さを表している。 他人が近寄った時に、目が注意深い光を放つのは、この犬種の特徴である。目の色はダーク・ブラウンである。
耳(イヤーズ)
耳は適度な大きさで、どちらかというと大きいよりは小さい方が好まれる。 付け根は幅広く、筋肉質で、立ち耳で、先端は適度に尖り、スプーン状でもバット・イヤーでもない。 耳はスカルに対して広く離れて付いており、外側に傾斜し、敏感に反応し、用心している時には直立する。 耳朶は厚みがあり、耳の内側はたくさんの被毛で被われている。
■頸(ネック)
頸は大変丈夫で、筋肉質、中位の長さで、ボディに向かって除々に幅広になり、スローティネスはない。
■ボディ
体長は、体高よりも長く、10対9の割合である。トップラインは平らである。
 〇背(バック)
 力強い。
 〇腰(ロイン)
 幅広く、力強く、筋肉質。腰はしっかりと連結されている。
 〇尻(クループ)
 どちらかというと長く、傾斜している。
 〇胸(チェスト)
 深く、筋肉質で、適度な広さである。
 〇肋(リブズ)
 肋はよく張り、後方までよく伸びているが樽胴ではない。
 〇ひばら(フランク)
 深い。
■尾(テイル)
尾付きは適度に低く、尻部の傾斜の輪郭に沿い、飛節位まで届いている。 休止時は、ごく僅かにカーブしている。動いている時や興奮している時には、尾は上げてもよいが、いかなる場合でも、 尾付きから水平に引かれた線を越えて掲げてはならない。尾は十分な毛量のブラシ尾である。
■四肢(リムズ)
 〇前肢(フォアクオーターズ)
 前脚には丈夫で、丸い骨があり、それが足まで伸びている。前望した時、脚は真っ直ぐで、平行でなければならない。
肩(ショルダーズ)
肩は頑丈で、傾斜し、筋肉質で、上腕に対し十分な角度があり、キ甲で両肩が寄りすぎてはいけない。 肩が筋肉質で、骨が頑丈でも、隆起した肩や重々しいフロントは、正しい動きを阻害し、作業能力を制限する。
中手(パスターン)(メタカーパス)
パスターンは柔軟で、側望すると前腕に対して僅かな角度がある。
 〇後肢(ハインドクオーターズ)
講師は幅広く、力強く、筋肉質。後望すると、後脚の中足は真っ直ぐで、平行し、間隔が狭すぎることも広すぎることもない。
大腿(サイ)
長く、幅広で、よく発達している。
膝(スタイフル)
よい角度をなす。
飛節(ホック)
丈夫で、低い。
足(フィート)
足は丸く、指趾は短く、丈夫で、よくアーチしており、筋握されている。パッドは堅く、厚みがある。爪は短く、丈夫でなければならない。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
動きは正確で、自由且つしなやかで、疲れを知らず、肩と前脚の動きは後肢の力強い推進力に調和している。 敏捷さと、急変に対応する動きは欠かせない。健全さは最重要点で、竹馬歩様や隆起した肩、弛んだ肩、真っ直ぐな肩、肘やパスターン、 足が弱いもの、真っ直ぐなスタイフル(膝)、カウ・ホック、ボウ・ホックは重大な欠点と見なされる。トロットの時、速度が速くなるにつれて、 シングル様の歩様になるが、犬が静止する時は、4本の足はスクエアを描かなければならない。
■被毛(コート)
被毛は滑らかで、短く密生した下毛のあるダブル・コートである。上毛は密着し、直毛で、堅く、平らに寝ているので、雨に対する耐久性がある。 ボディの腹部や脚の後側の被毛は長めで、大腿のあたりにはわずかにブリーチングが見られる。頭部(耳の内側も含む)と前脚と前側と、後肢の中足の被毛は短い。頸のあたりの被毛は長く、厚い。 被毛が長すぎるものや短すぎるものは欠点とされる。平均的にボディの毛は2.5cmから4cm(約1〜1.5インチ)である。
 〇毛色(カラー) ・ ブルー:毛色はブルー或いはブルーんお斑、ブルーの小斑でなければならず、マーキングはあってもなくても良い。許容されるマーキングは、頭部にあるブラック或るいは、ブルー、タン・マーキングで、均等に散らばっているのが好ましい。 前脚には中ほどまでタンがあり、フロントや胸、喉まで達し、顎にもタンがある。後肢のタンは後脚の内側と大腿の内側のあり、スタイフル(膝)の前側や、 飛節から指趾の外側に向けてタンが広がっている。ボディにおいては、タンの下毛は、ブルーの上毛を通して見えない場所に限り許容される。 ボディにブラックのマーキングがあるのは好ましくない。
・ レッドの小斑:この毛色においては、レッドの小斑が下毛(ホワイトもクリームも許容されない)にも均等にちらばっていること。 頭部には濃いレッドのマーキングがあっても、なくても良い。均等な頭部のマーキングが好ましい。ボディにレッドのマーキングがあるのは許容されるが、好ましくない。
■サイズ
 〇体高
牡:46〜51cm
牝:43〜48cm
■欠点
上記の点からいかなる逸脱も欠点と見なされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・陰睾丸



オーストラリアン・ケルピー
FCIスタンダード No.293(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
オーストラリア
■用途
牧羊犬
FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション1 シープドッグ ■沿革
19世紀になってヨーロッパの牧畜が衰退し、かわってオーストラリアが牧畜の中心地になった。スコットランド人がオーストラリアに入植した際持ちこんだ牧羊犬にウェルシュ・コーギーやボーダー・コリーがいたが、それとオーストラリアのディンゴが混血したという説がある。しかしそれを否定する説も少なくない。 いずれにしてもオーストラリア大陸の牧畜に適した牧羊犬が必要だったのは当然であり、いろんな犬種の混血が考えられる。ケルピーとはスコットランドの伝説の水の精のことであり、この犬種の誕生にスコットランド人が多くかかわったことを示している。
■一般外貌
しなやかで、活動的な犬であり、質が高く、頑丈な筋肉と非常にしなやかな四肢を持ち、疲れを知らない作業能力を持つ。痩せ気味であってはならない。
■習性/性格
ケルピーは極めて用心深く、熱心で、大変利口である。また穏やかで従順な気質であり、 ほとんど疲れを知らずのエネルギーをもち、任務に対して際立った忠誠心をもち専心する。 広々とした土地でも囲いの中においても、牧羊犬としての生まれながらにしての本能及び適性を持つ。 構造上の欠点及び作業犬としての相応しくない気質はあってはならない。
■頭部(ヘッド)
頭部はボディと調和がとれている。全体としての形および輪郭はキツネのような印象をあらわしている。 この表情はアーモンド形の目によって和らげられている。
□ 頭蓋部(クラニアル・リージョン)
スカル
やや丸く、両耳の間は幅広い。側望すると額はストップに向かって真っ直ぐな輪郭を描く。
ストップ
明確である。
□ 顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
ボディの毛色と同様である。
マズル
輪郭ははっきりとしきれいで、わずかにスカルの長さより短いのが好ましい。
唇(リップス)
引き締まり、すっきりしており、緩んでいない。
歯(ティース)
歯は健全で、頑丈で、均等に並び、シザーズ・バイトである。
頬(チークス)
頬が削れていたり突出したりせず、前顔に対して丸味がある。
目(アイズ)
アーモンド形の中位の大きさで、目縁ははっきりと明確であり、利口で、熱心な表情をしている。 目の色はブラウンで毛色と調和がとれている。ブルーの犬の場合、より明るめの色が認められる。
耳(イヤーズ)
立ち耳で、先端は細く尖っており、耳朶は立派で、付け根は丈夫である。スカル上で広く離れて付き、 外を向き、外側端はわずかにカーブし、中位の大きさである。耳の内側は十分な毛で覆われている。
■頸(ネック)
中位の大きさで頑丈で、わずかにアーチし、次第に肩に連なる。咽喉のたるみはみられず、たっぷりとラフが見られる。
■ボディ
体長と体高は、10対9である。
□ トップライン
しっかりとして水平である。
□ 腰(ロイン)
頑丈で十分に筋肉が付く。
□ 尻(クループ)
やや長く、傾斜している。
□ 胸(チェスト)
幅広というより深い。
□ 肋(リブズ)
よく張っている。
□ ひばら(フランク)
十分な深さがある。
■尾(テイル)
休息時にはごくわずかにカーブし、垂れている。行動時や興奮時には上がるが、 どのような場合でも尾は根元を通る垂直な直線を超えて保持されることはない。 十分なブラシ毛で覆われている。尾の付け根は傾斜する尻に調和し、およそ飛節にまで達する。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォーターズ)
前脚は筋肉質で、丈夫であるが、精巧な骨をもち、前望すると真っ直ぐで平行である。
肩(ショルダーズ)
すっきりとしており、筋骨たくましく、肩甲骨は十分に傾斜し、キ甲部で接近する。
上腕(アッパー・アーム)
肩甲骨となす角度は90度である。
肘(エルボー)
内外向しない。
中手(パスターン)(メタカーパス)
側望すると、動作の柔軟性や、すばやい方向転換機能を確かにするわずかな傾斜が見られる。
□ 後肢(ハインドクオーターズ)
幅が広く、力強さを示す。後望すると後脚は飛節から足にかけて真っ直ぐで、 平行しており、接近しすぎず、離れすぎない。
膝(スタイフル)
よい角度をなす。
飛節(ホック)
十分に低い。
足(フィート)
丸く、頑丈でパットは厚く、緊握しており、十分にアーチした趾と丈夫で短い爪をもつ。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
広大な場所で牧羊犬の作業に必要な限りないスタミナを生み出すことにおいて、 ケルピーは構成と歩様が完全でなくてはならない。 カウ・ホック、ボウ・ホック、竹馬歩様、ゆるんだ肩、ジグザグ又は編み歩様の制限された歩様の傾向は重大欠点である。 動きは自由であり、疲れ知らずで、スピード時にも即座に方向転換できる能力を持たなければならない。 トロッティングの時、速度が速くなるにつれて、シングル様の歩様となるが、犬が静止する時は、 4本の足はスクエアを描かなくてはならない。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
短く密生した下毛をもつダブルコートである。上毛は密着し、真っ直ぐで、堅く、平らであり雨に耐えられる。 ボディの下側、脚の後側は被毛が長くなっており、大腿近くで軽いブリーチを形成する。 頭部(耳の内側を含む)、脚の前部、及び足の毛は短い。 頸に沿って毛は長く、厚みを増し、ラフを形成する。尾は十分なブラシ尾で覆われている。 毛が長すぎたり、短すぎるのは欠点となる。平均して、ボディの毛の長さは2cm〜3cmである。
□ 毛色(カラー)
ブラック、ブラック&タン、レッド、レッド&タン、フォーン、チョコレート、及びスモーク・ブルー。 ■サイズ
体高
牡:46cm〜51cm
牝:43cm〜48cm
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・陰睾丸



名前オーストラリアン・シェパード
FCIスタンダード No.342(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
アメリカ合衆国
■用途
牧羊犬
■FCI分類 グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション1 シープドッグ
■沿革
オーストラリアン・シェパードの起源については様々な説があるものの、 現在は、もっぱらアメリカで発展した犬種で知られている。 オーストラリアン・シェパードという名は1800年に代にオーストラリアからアメリカへやって来た バスク地方の出身の羊飼いの組合が付けたものである。第2次世界大戦後、 ロデオやホース・ショー、映画やテレビのショーを通じて、一般の人々にウエスタン・ホースライディングが知られ、 そのブームと共にオーストラリアン・シェパードの数も着実に増加していった。 この犬種の生来の、多面的能力と訓練に適した性格は、アメリカの農場や牧場にとって強味であった。 アメリカの牧畜業者はこの犬種の発展に努め、この犬種が持つ多芸性、鋭い知性、 強いハーディング能力そしてその古くから賞賛されていた人目をひく外貌を維持するよう努め続けた。 毛色及びマーキングは格々独特であるが、オーストラリアン・シェパードはどの犬も家族に対してとても献身的である。 オーストラリアン・シェパードの様々な特徴がその人気を不動のものにしてきた。
■一般外貌
オーストラリアン・シェパードはバランスがよくとれており、サイズ、骨量共に中庸で、 体長が体高よりわずかに長く、色よりバラエティー及び個性が生まれる。 注意深く、活発、しなやかで機敏、がっしりしており筋肉質だが鈍重ではない。 中位の長さと粗さの被毛を持つ。尾は断尾されているか、あるいは自然なボブ・テイルである。
■習性/性格
オーストラリアン・シェパードは牧畜と護衛の強い本能を持つ利口な作業犬である。 この犬は忠実な伴侶であり、1日中働き通せる程の忍耐力がある。安定した気質で、めったに喧嘩をしない。 初めて会う時は幾分おとなしい。
■サイズ・比率・骨格構成
□ サイズ
理想体高 牡:51cm〜58cm
     牝:46cm〜53cm
サイズを犬質(クオリティー)より重んじてはならない。
□ 比率
体高と体長の比は体長の方がやや長い。
□ 骨格構成
頑丈な体躯で、骨量は中位である。牡の構成は牡相を表現し、しかし粗野であってはならない。 牝は牝らしく、しかし骨格が細くてはならない。
■頭部(ヘッド)
頭部はすっきりしており、頑丈で乾燥している。全体のサイズはボディと釣り合いが取れていなければならない。
□ マズル
スカルと長さが等しいか、あるいはわずかに短い。側望するとスカルとマズルのトップラインは平行で、 適度に明瞭なストップで区切られる。マズルは付け根から鼻先にかけて細くなり、先端は丸みを帯びている。
□ 表情(イクスプレッション)
注意深さ、知性、機敏さ、意欲を見せる。まなざしは鋭いが人懐っこい。
□ 目(アイズ)
ブラウン、ブルー、アンバー、そして斑点、マーブリングも含めてこれらの色のバリエーション、 または組み合わせがある。アーモンド型で、出目でも、奥まってもいない。 毛色がブルーマール及びブラックのものは目縁がブラック。 レッドマール及びレッドのものは目縁がレバー(ブラウン)色である。
□ 耳(イヤーズ)
ほどよい大きさの三角形で、高い位置に付く。全身の注意を傾けている時、 耳は前に折れ曲がるかあるいはローズ・イヤーの様に横へ向く。直立耳と垂耳は重大欠点である。
□ スカル
頭頂は平坦かあるいはわずかに丸みを帯びている。オクシパットの隆起はわずかである。長さと幅は等しい。
□ ストップ
ほどよく、明瞭である。
□ 鼻(ノーズ)
毛色がブルーマール及びブラックのものは鼻(及び唇)はブラック。 レッドマール及びレッドのものは鼻(及び唇)がレバー(ブラウン)色である。 マールの場合ピンクの小斑があってもよいが、生後1年以上の犬の場合はそれが鼻の25%を超える事は重大欠点である。
□ 歯(ティース)
完全歯で、強く白く、シザーズ・バイトで、レベル・バイトでもよい。 切歯が短いために接触せず、他の点では正常な咬合の場合は、アンダーショットとしてはならない。 事故により欠けたり失ったりした歯は、ぺナルティーは課されない。
■頸・トップライン・ボディ
□ 頸(ネック)
中位の長さで力強く、わずかにアーチしており、肩にしっかり連なっている。
□ トップライン
背は真っ直ぐで強く、キ甲から尻まで水平で引き締まっている。
□ 尻(クループ)
適度に傾斜している。
□ 胸(チェスト)
幅広くはないが深く、胸底は肘に達する。
□ 肋(リブズ)
よく張っており長いが、樽胴でも扁平肋でもない。
□ アンダーライン
適度に巻き上がっている。
□ 尾(テイル)
真っ直ぐで、断尾されているかあるいは自然なボブ・テイルで、長さが10cmを超えることはない。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォーターズ)
肩(ショルダーズ)
肩甲骨は長く平坦で、キ甲の所でかなり近寄り、よくレイバックしている。 上腕は肩甲骨とほぼ同じ長さで、肩のラインとほぼ直角に付く。
脚(レッグズ)
骨は強く丸いというよりオーバル(卵形)である。
前脚(フォアアーム)
地面に対して垂直で真っ直ぐである。
中手(パスターン)(メタカーパス)
中位の長さで、わずかに傾斜する。前肢のデュークローは切除してもよい。
足(フィート)
オーバル(卵形)でコンパクトであり、緊握し、よくアーチしている。パットは厚く弾力がある。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
後肢間の幅は肩における前肢の幅と等しい。寛骨と大腿骨の角度は肩甲骨と上腕の角度と同じで、ほぼ直角である。
膝(スタイフル)
明瞭である。
飛節(ホック)・中足(リア・パスターン)(メタターサス)
飛節は適度に曲がっている。中足は短く地面に対して垂直で、後望すると平行である。
後肢のデュークローは除去しなければならない。
足(フィート)
オーバル(卵形)でコンパクトであり、趾は緊握しよくアーチしている。パットは厚く弾力がある。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
中庸の質で直毛かウェーブ状。中位の長さで防水性がある。下毛の量は気候により変化する。 頭部、耳、前脚の前側、飛節の下の被毛は短くスムースである。前脚の後側の大腿部は適度に飾り毛がある。 頸と胸には適度な飾り毛があり、それは牡の方が牝より顕著である。典型的でない被毛は重大欠点である。
□ 毛色(カラー)
ブルーマール、ブラック、レッドマール、レッド。これらの色に白斑のあるものとないもの 又、タン(カッパー)ポイントのあるものとないものがあり、優先順位はない。 ホワイトカラー(頸周り)の生え際は皮膚の部分においてキ甲の先端を越えない。 頸(部分的またはフルカラー)、胸、脚、マズルの下側、ブレーズのホワイト、 又、肘の水平線から10cmまでの下部から上がってきたホワイトの広がりは許される。 頭部のホワイトは優勢であってはならず、目の回りは色素で完全に囲われている。 マールは年齢と共に濃くなるのが特徴である。
■歩様(ゲイト)
オーストラリアン・シェパードはスムースで自由で軽快な歩様である。 バランスがよく、グランド・カバリングに富む。前後肢とも真っ直ぐにそしてボディの中心線に対して平行に動く。 スピードが増すにつれ、足(前後)は犬の中心線に向かって集中するが、背はぶれず水平のままである。 オーストラリアン・シェパードは機敏で、方向や歩様を即座に変えることができなくてはならない。
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・アンダーショット又は0.3cm以上のオーバーショット。
・ボディのホワイトに散らし模様。
(全ての毛色で、キ甲と尾の間の背と、肘と後肢の後側の間の側面に白がある状態を意味する。)
・陰睾丸



ビアデッド・コリー
FCIスタンダード No.271(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
イギリス
■用途
牧羊犬
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
セクション1 シープドッグ
■沿革
英国の牧羊犬の歴史はきわめて古く、種類も多かったが、牧羊業の不振とともに多くの牧羊犬が姿を消し 現在は6,7犬種だけとなった。この犬の祖先は約2000年前頃からハイランド地方で飼育されていたようで、 口 ひげがあることからビアデット・コリーと呼ばれているが、 かつてはハイランド・ビアデット・コリー、スコティシュ・ビアデット・コリー、 ときにはヘアリー・モード・コリー、スコティシュ・マウンテン・コリーと呼ばれたこともある。 雨や切の中での作業にも耐える全天候型の牧羊犬として知られ、家庭犬としても飼育されている。
■一般外貌
引き締まった体?で活動的な犬である。頑丈な体?であるが、ボディの下には十分なスペースがあり、 重くは見えない。快活で好奇心に富む表情はこの犬種の特徴である。
■重要な比率
体長は体高より長く、その比率はおおよそ5:4である。牝の体長はわずかに長い。
■特徴
用心深く、陽気で、自信に満ち活動的である。
■性格
落ちついた、知的な牧羊犬である。神経質であったり攻撃的ではない。
■頭部及びスカル(ヘッド&スカル)
頭部は全体のサイズとバランスがとれている。スカルは幅広く、平らでスクエアであり、 ストップとオクシパット(後頭部)の長さは両耳の開口部(オリフィス)間の長さと等しい。 マズルは力強く、ストップとオクシパット(後頭部)の長さと同じ長さである。 全体としてマズルの力強さと、豊かな頭蓋を持っているという印象がある。ストップは適度である。 鼻は大きくスクエアで、一般に黒いが毛色がブルーとブラウンの場合はそれに準ずる。 鼻及び唇はスポット(斑)またはパッチ(斑)のない単色である。唇及び目ぶちの色素は鼻の色に準ずる。
□ 目(アイズ)
毛色と調和し、かなり離れて付き、大きく、穏やかで愛情深い。出目ではない。眉はアーチし、 隆起しているが、目を覆い隠すほど長くはない。
□ 耳(イヤーズ)
中位の大きさで垂れ下がっている。警戒時には耳は付け根の位置で持ち上がり、 スカルの頂点と水平になるが、これを超えることはない。このためスカルが増幅したように見られる。
□ 口(マウス)
歯は大きく白い。顎は頑丈で歯列は完全で規則正しく、欠歯のないシザーズ・バイトで、 顎に対して垂直に生える。レベル・バイトは許容されるが、好ましくない。
■頸(ネック)
中位の長さで、筋肉質であり、わずかにアーチしている。
■ボディ
背が長いのは、胸郭が長いのであって、腰が長いのではない。背は水平で、腰は力強い。 肋骨はよく張っているが、樽胴ではなく、胸は深く、心臓と肺の活動に十分な容量である。
■尾(テイル)
低く付き、ねじれたり曲がったりしていない。尾の先端は飛端に届く十分な長さである。 立止時及び歩行時に尾は低く保持され、先端はわずかに上方に巻いている。 スピードを増すと尾は上がるが、背上に保持することはない。豊かな毛で覆われている。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォーターズ)
肩は後方へ十分に傾斜している。前腕は真っ直ぐで垂直につき、頑丈な肩をもつ尨毛(むく毛)で全体が覆われている。 パスターンは弾力がある。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
筋骨たくましく、充実した下腿を持つ。スタイフル(膝)はよく曲がり、飛節は低い。 中足は地面に対して垂直で、正常なスタンスでは坐骨端から下ろした垂線よりもわずかに後ろである。
□ 足(フィート)
オーバル(卵形)で、足裏は充実したパットである。指趾はアーチし、緊握している。
パットの間も含めて十分な毛で覆われている。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
しなやかで、滑らかな動きであり、最小の力でグランド・カバリングに富む。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
ダブルコートで下毛は柔らかく、豊かに密生している。上毛はハーシュ・コートでボディに沿って生え、 頑丈で尨毛(むく毛)であり、ウーリーやカールではないがゆるくウェーブしているのは許される。 毛の長さ及び密度は体を保護するのに十分であり、犬の体形美を高めているが、ボディの自然な輪郭を損なうほどではない。 鼻梁はまばらな毛であるが、両側は唇を覆うほどの長さである。 頬から下唇、及び下顎の毛は長くなり、胸部へ伸びていて、典型的な顎ひげを形成している。
□ 毛色(カラー)
ストレート・グレー、赤みがかかったフォーン、ブラック、ブルー、様々な色合いのグレー、ブラウン、サンディ。 ホワイトの斑はあってもなくてもよい。マズルからスカル上へのブレーズ、尾の先端、胸、脚及び足にホワイトが見られる。 頸のカラーは、肩の後方まで伸びてはいけない。ホワイトは後脚外側のホックより上にあってはいけない。 わずかなタンの斑は眉、耳の外側、頬、尾の付け根の下、および四肢の地色とホワイトが連なる部分では容認される。
■サイズ
理想体高 牡:53〜56cm
     牝:51〜53cm
全体的なクオリティ及びプロポーションがサイズよりも考慮されるべきではあるが、過度に理想体高を超えるのは好ましくない。
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・陰睾丸



ボースロン
FCIスタンダード No.44(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
フランス
■用途
シープドッグ及びガードドッグ
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
セクション1 シープドッグ
■沿革
フランスの平原に古くからいたシープドッグを19世紀末、“ボース・ドッグ”、“ボースロン”、 “レッド・ストッキング”と呼ぶようになった。全て同じタイプで、顔部の被毛は滑らかで、 他の部分の被毛は堅く、短毛で、耳は通常断耳されていた。ボディにはタン・マーキングがあり、 とりわけ脚の先に見られた。それが当時のブリーダーがこの犬を“レッド・ストッキング”と呼んだ所似である。 被毛は通常ブラック・アンド・タンであったが、グレーのものや、全体的にブラックのもの、全体的にタンにものさえいた。 これらの犬は、羊の群れを率い、守る適正のために、選択繁殖された。
■一般外貌
大型で、がっしりし、強健で、力強く、良い構成の犬である。筋肉質であるが、重々しくはない。
■重要な比率
ボースロンは調和が取れた体?構成である。体長は、体高よりも僅かに長い。頭部の長さは体高の5分の2である。 スカルの高さとスカルの幅は共に、頭部の長さの半分より僅かに短い。スカルとマズルの長さは等しい。
習性/性格
率直で、恐れを知らない。表情は素直で、意地悪でも、臆病でも、不安げな表情でもない。性格は分別があり、大胆である。
■頭部(ヘッド)
頭部の輪郭は調和が取れ、皮膚はぴったりとし、側望すると、スカルとマズルのトップラインはほぼ平行である。
□ 頭蓋部(クラニアル・リージョン)
スカル
平ら、或いは、側面から側面にかけて僅かに丸みを帯びている。額溝はほとんど目立たず、オクシパットは明瞭である。
ストップ
ストップは目立たず、オクシパットとマズルの先端の中間に位置する。
□ 顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
マズルと釣り合いがとれ、よく発達し、決してスプリット・ノーズにはならず、常にブラックでなければならない。
マズル
狭くもなく、尖ってもいない。
唇(リップス)
唇は引き締まり、十分な色素沈着が見られる。上唇は下唇をぴったり覆うが、ゆるんで揺れることはない。 口角は常にしっかりと閉じられ、僅かに小袋を感じさせるような形状になっていなければならない。
顎/歯(ジョーズ/ティース)
歯は強く、完全なシザーズ・バイトである。
目(アイズ)
目は水平で、僅かにオーバル(卵形)である。虹彩はダーク・ブラウンで、タンが明るい場合でも、 ダーク・へーゼルより明るい目は許容されない。ハールクインのバラエティのものについては、ウォ−ル・アイが許容される。
耳(イヤーズ)
耳は高く付き、断耳した場合は直立し、離れたり内側に寄ることはなく、僅かに前方に傾いている。 よく保持された耳の中心は頸の側部の想像上の延長線上にある。断耳されていない耳は、半立耳或いはドロップ・イヤーである。 断耳していない耳は、頬にぴったりと着きすぎず、平らで、どちらかというと短く、その長さの半分と等しくなければならない。
■頸(ネック)
筋肉質で、程よい長さで、肩に調和してつながっている。
■ボディ
□ トップライン
背は真っ直ぐである。腰は短く、幅広で、筋肉が発達している。尻はほんの僅かに傾斜している。
□ キ甲(ウィザーズ)
たいへん明瞭である。
□ 胸(チェスト)
胸囲は体高より5分の1以上長い。胸は肘まで達し、幅広く、深く、長い。
■尾(テイル)
全体的に垂れており、先端は少なくとも飛端に達する。左右に逸れることはなく、僅かにJ字型のフックになっている。 動いている時には、尾は高く掲げられ、トップラインのライン上にある。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォ−ターズ)
よい角度構成で、前望すると真っ直ぐである。
肩(ショルダー)
傾斜しており、適度な長さである。
前腕(フォアアーム)
筋肉質である。
足(フィート)
力強く、丸みを帯び、コンパクトである。爪は常にブラックである。パットは堅固だが、弾力性がある。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
よい角度構成で、後望すると真っ直ぐである。
大腿(サイ)
幅広で、筋肉質である。
飛節(ホック・ジョイント)
がっちりしており、地面には近すぎず、飛端は体高のほぼ4分の1の高さに位置し、下腿とは大きな角度を成している。
中足(リア・パスターン)(メタターサス)
ほぼ垂直で、坐骨端よりも僅かに後ろにある。
足(フィート)
力強く、丸みを帯び、コンパクトである。
デュークロー
伝統的に、羊飼いは2本のデュ−クローを保持することにたいへん執着している。
2本のデュ−クローが互いによく離れて(親指)を形成し、どちらかというと趾の近くに位置しる。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
しなやかで、自由である。四肢は同じ直線上を動く。ボースロンは歩幅の長いトロットをしなければならない。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
頭部の被毛はスムースで、ボディに密着して寝ている3cmから4cmの被毛は力強く、短く、太く、丈夫である。 臀部及び尾の裏側には僅かに、但し、必ず飾り毛がある。下毛は短く、細く、密で、柔らかく、マウス・グレーが好ましい。 上毛を通して下毛が見えることはない。
□ 毛色(カラー)
a)「レッド・ストッキング」と呼ばれるブラック・アンド・タン(ブラックにタン・マーキング)。
ブラックはたいへん鮮明で、タンはスクエロー・レッド(リスのような赤)である。タン・マーキングは以下の位置にある。
・目の上の斑点。
・マズルの両側面。頬の部分で除々になくなり、決して耳の付け根まで達することはない。
・胸の前部。2つの斑点があるのが好ましい。
・喉。
・尾の裏側。
・四肢。上に上がるにつれ次第に消えていき、脚の3分の1より上がることはなく、 脚の内側についてはそれより僅かに上まで達する。
b)ハ−ルクイン(ブルー・グレーにブラックの斑とタン・マーキング)。グレー・ブラック・アンド・タンで、 グレーとブラックは均等で、斑はよく散っており、時折ブラックの部分の方が多い傾向にある。 タン・マーキングは、ブラック・アンド・タンと同じ位置にある。 胸にある若干のホワイトの斑点は許容される。
■サイズ
□ 体高
牡:65〜70cm
牝:61〜68cm
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点と見なされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・シャイ
・アンダーサイズ。オーバーサイズ。
・オーバーショット。アンダーショット。
・後足に1本のデュ−クローが見られるものや、デュ−クローがないもの。
・尾が短いものや、背上に巻いた尾。
・スタンダードに記載されている以外の毛色や毛質のもの。タン・マーキングが完全に欠如しているもの。 ハールクインのバラエティーで、グレーが入りすぎているものや、片側にグレーブラック、片側にグレーが入っているもの。 頭部全体がグレーのもの(ブラックが欠如しているもの)。
・陰睾丸



ベルジアン・シェパード・ドッグ
FCIスタンダード No.15(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
ベルギー
■用途
元来シープドッグであるが、家庭犬のみでなく、今日はワーキング・ドッグ(護衛、防衛等) 並びにあらゆる目的に用いられるサービス・ドッグとして用いられる
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
セクション1 シープドッグ
■沿革
ベルギーでは、1800年代の終わり頃、タイプも様々で、被毛が極めて異なる牧羊犬群が存在した。 この状況を改善するため、何名かの熱心な愛犬家がグループを形成し、 Cureghem獣医学校のA・Reul博士から指導を求めた。 彼はこの犬種の真の開拓者且つ設立者と目されている人物である。 この犬種は1891年から1897年の間に正式に確立された。 1891年9月29日、ブリュッセルにベルジアン・シェパード・ドッグ・クラブが設立された。 同年11月15日には、A・Reul博士はCureghem獣医学校に117頭の犬を集めたので調査と繁殖が可能になった。 翌年には、実際に繁殖のプログラムを開始し、何頭かの種牡を用いて非常に近い血筋同士の交配を行った。 1892年4月3日には、ベルジアン・シェパード・ドッグ・クラブにより最初の詳しいブリード・スタンダードが作成された。 3つの被毛のバラエティーを有する1犬種が認められた。しかしながら、 その頃言われていたようにベルジアン・シェパードはまだ一般庶民にしか知られていなかったにで、 地位を確立することはできなかった。結果として、1901年になるまでベルジアン・シェパードは ベルギーKCのスタッド・ブックに登録を許可されなかった。翌年以降、ベルジアン・シェパードの愛好家の間で、 タイプを統一させ、欠点を正すという原動力が働き出した。ベルジアン・シェパードのタイプと気質は 1910年頃までに確立されたと言える。ベルジアン・シェパード・ドッグの歴史上、 認められたいくつかのバラエティーや毛色について、多くの白熱した議論が行われた。 一方、形態や気質、作業への適正については意見の相違が生じたことはない。
■一般外貌
ベルジアン・シェパード・ドッグは形態的に中庸な犬で、プロポーションの調和が取れ、上品さと力強さを兼ね備え、 中型で、筋肉は引き締まり、力強い。体型はスクエアで、剛健で、戸外での生活に慣れており、 ベルギーの変わりやすい気候に耐えうる体?をしている。均整の取れた体型と誇らしげに掲げられた頭部により、 作業犬として改良繁殖された先祖伝来の特徴であるエレガントで力強い印象を与える。 ベルジアン・シェパード・ドッグはハンドラーが肉体に触れることなく、自然な立姿で審査されるべきである。
■重要な比率
体型はスクエアである。胸は肘まで下りている。マズルの長さは、スカルの長さに等しいか、僅かに長い。
■習性/性格
ベルジアン・シェパード・ドッグは注意深く、活動的な犬である。又、活力に満ち、常に次の行動に移る用意ができている。 群れを守るという生来の能力に加え、土地や財産を守る最高の番犬としての高い質を備えている。いささかもためらうことなく、 主人を頑強に熱心に護衛する。牧羊犬や護衛犬、防衛犬、サービス・ドッグに必要とされる質を全て兼ね備えている。 活き活きとした気質や機敏さ、自信のある態度そして臆病でも凶暴でもない性格は、 物腰や誇り高く注意深い表情をたたえた目の輝きに見て取れなければならない。 審査の際には、「落ち着き」と「大胆さ」を考慮する。
■頭部(ヘッド)
高く掲げられ、過度にならない程度に長く、輪郭は丸みを帯びず直線的で明瞭で、皮膚は引き締まっている。 スカルとマズルは長さがほぼ等しいか、マズルの方がごく僅かに長く、それが最終的に頭部全体の印象えお決める。
□頭蓋部(クラニアル・リージョン)
中位に幅で、頭部の長さと釣り合いが取れ、額は丸みを帯びているというよりは、平らである。額溝は目立たない。 側望すると、スカルとマズルは平行であり、オクシパットの隆起はほとんどなく、眉弓と頬骨弓は目立たない。
ストップ
ほどよいストップがある。
□ 顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
ブラック。
マズル
中位の長さで、眼の下の膨らみはなく、皮膚が引き締まりすっきりしている。鼻先に向かって徐々に細くなり、 くさびを長くしたような形である。鼻梁は真っ直ぐで、スカルと平行である。口はよく割れている。 つまり、口を開いた時、口角が奥の方にあり、口を大きく開くことが出来る。
唇(リップス)
薄く、引き締まっており、色素が濃い。
顎/歯(ジョーズ/ティ−ス)
歯は強く、白く、正しい歯列で、よく発達した顎にしっかりついている。シザーズ・バイトだが、 牧夫に好まれるピンサーズ・バイトも許容される。歯列は完全である。第1前臼歯の2本の欠歯は許容される。 第3後臼歯の欠歯は欠点としない。
頬(チークス)
引き締まってかなり平らであるが、筋肉が発達している。
目(アイズ)
大きさは中位で、出目でも奥目でもない。僅かにアーモンド形で、斜めについている。色は褐色で、ダークであるほど好ましい。 目縁は黒い。目の表情は率直で、活き活きとしており、利口そうで、問いかけるような眼差しをしている。
耳(イヤーズ)
どちらかというと小さく、頭部に高く付き、すっきりとした三角形で耳朶の縁はよく丸みを帯び、先端は尖り、固い。 警戒時には、真っ直ぐ垂直に保持される。
■頸(ネック)
とても自由に動き、やや細長く、どちらかというと起こして保持し、筋肉が発達し、肩に向かって徐々に幅広になる。 デューラップはなく、うなじは僅かにアーチしている。
■ボディ
力強く、重々しくはない。体長は体高とほぼ等しい。
□ トップライン
背と腰のトップラインは真っ直ぐである。
□キ甲(ウィザーズ)
明瞭である。
□背(バック)
堅固っで、短く、筋肉が発達している。
□ 腰(ロイン)
がっしりしており、短く、十分な幅があり、筋肉質である。
□ 尻(クループ)
筋肉質で、ほんのわずかに傾斜しており、十分な幅があるが、広すぎない。
□ 胸(チェスト)
あまり幅広でないが、胸深は深い。肋は上部がアーチしている。前望すると、前胸は幅広くないが、狭すぎることもない。
□ アンダーライン
胸底から腹部に向かってなめらかに緩いカーブを描く。腹部はたるんでもおらず、巻き上がってもいないが、 僅かに上がっており、適度に発達している。
■尾(テイル)
尾付きはしっかりとし、根元は強く、ほどよい長さで、少なくとも飛節まで達し、飛節を超える方が好ましい。 休息時には、垂れて尾先は飛節の高さでやや後ろにカーブしている。活動時には更に上に掲げられるが、 水平線を越えることはなく、尾先のカーブはより強くなるが、決してフック状になったり、横にそれたりはしない。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォ−ターズ)
外貌(ジェネラル・ビュー)
骨格はしっかりしているが、重々しくない。筋肉はしっかりと張り、力強い。どこから見ても良好な角度構成で、 両前脚は前望すると完全に平行である。
肩(ショルダー)
肩甲骨は長く、傾斜し、ボディにしっかりついている。上腕との角度は十分で、110度から115度が理想的である。
上腕(アッパー・アーム)
長く十分に傾斜している。
肘(エルボー)
しっかりとし、内向も外向もしていない。
前腕(フォアアーム)
長く、真っ直ぐである。
手根(カーパス)
たいへんしっかりし、すっきりしている。
中手(パスターン)(メタカーパス)
力強く、短い。地面に対してできるだけ垂直であるか、またはごく僅かに前方に傾斜する。
足(フィート)
丸く、猫足で、指はアーチし、緊握している。パットは厚く、弾力がある。爪はダークで太い。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
外貌(ジェネラルビュー)
力強いが、重々しくなく、側望すると、角度構成は良好で、後望すると両後肢は完全に平行である。
大腿(アッパー・サイ)
ほどよい長さで、幅広く、筋肉がよく発達している。
膝(スタイフル)
寛骨のほぼ真下にあり、良好な角度である。
下腿(ローワー・サイ)
ほどよい長さで、幅広く、筋肉質である。
飛節(ホック)
地面に近く、幅広で、筋肉質であり、ほどとい角度である。
中足(リア・パスターン)(メタターサス)
しっかりとし、短い。デュ−クローは好ましくない。
足(フィート)
ややオーバル(楕円形)気味である。趾はアーチし緊握している。パッドは厚く、弾力がある。爪はダークで、太い。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
動きは活発で自由な歩様である。ギャロップで駆ける時は見事だが、普段はウォ−クか特にトロットの歩様である。 四肢はボディの中心線に対して平行に動く。スピードを増すと、中心線に近づく。 トロットは、ほどよい歩幅で、動きは均整が取れ、軽やかで、後脚の推進力は十分で、トップラインは安定しており、 前脚は高く上がらない。絶え間なく動いても、疲れを見せない。歩様は敏捷で、しなやかで、活発である。 又、全速力で走っていても、急激に向きを変えることができる。活力に溢れ、保護、護衛する欲求があるので、 サークル状に動く傾向がある。
皮膚(スキン)
しなやかであるが、全体にぴんと張っている。唇と眼瞼は色素が濃い。 被毛の長さや植生角度、状態、毛色にバラエティーがあり、これらを基準として、4つのバラエティーに分類される。 :グローネンダール、タービュレン、マリノア、ラケノア。 これらの4つのバラエティーは別々に審査され、格々賞位が与えられる。
□ 被毛(ヘアー)
全てのバラエティーにおいて、被毛は密で、質が良く、ウール状の下毛が皮膚を十分に保護している。
A.長毛 グローネンダール、タービュレン
頭部、耳朶の外側、脚の下部の被毛は短い。但し、前腕の後部は肘から手根にかけてフリンジと呼ばれる長毛に覆われている。 ボディの他の部分の被毛は長く、なめらかである。頸周りと前胸の被毛はより長く、豊富で、ラフやエプロンを形成する。 耳朶の内側は、叢状の被毛に覆われている。耳の基部から始まる起立した被毛が、頭部を縁取っている。 大腿の後ろはたいへん長い豊富な被毛で覆われており、キュロットを形成する。尾は長く豊富な被毛に覆われており、 プルームを形成する。
B.短毛 マリノア
頭部並びに耳朶の外側、脚の下部の被毛はたいへん短い。ボディの他の部分は短く、尾と頸周りは被毛がより豊富で、 頸周りは耳の付け根から喉にかけてラフが形成されている。大腿の後ろはより長い毛で飾られている。尾の被毛は穂状だが、 プルームは形成しない。
C.粗毛 ラケノア
このバラエティーの特徴は、粗剛毛であり、更にざらざらと粗い毛が起立し乱れていることである。 全体的に6cmほどの長さがあるが、マズルの上部、前頭部、脚の被毛はより短い。眼の周りの被毛やマズルの飾り毛は、 頭部の形を覆い隠すほど長くはない。しかしながら、マズルには飾り毛がなければならない。 尾はプルームを形成してはならない。
□ 毛色(カラー)
マスク
タービュレンとマリノアは、マスクがたいへん明瞭で、上下の唇、口角、眼瞼はブラックのマスクの傾向がある。 最低限、皮膚の6箇所に色素沈着が見られることが厳しく求められる。つまり、両耳、両上眼瞼、上下の唇が ブラックでなければならない。
ブラック・オーバーレイ
タービュレン、マリノアはブラックオーバーレイ(被毛の先が黒くなっている)があり、地色に陰影を与えている。 この黒はあくまで「炎形の模様」として現れるのみであって、斑やストライプ(ブリンドル)にはならない。 ラケノアにおいては、ブラック・オーバーレイはあまり目立たない。
グローネンダール
ブラックの単色のみ。
タービュレン
ブラック・マスクで、フォーンにブラック・オーバーレイ、或いは、ごく淡いイエローにブラック・オ−バーレイだが、 フォーンにブラック・オーバーレイが好ましい。フォーンは暖色系の強い色合いで濃くなければならず、明るい色のものや、 色褪せたようなものは好ましくない。フォーン以外の毛色にブラック・オーバーレイがあるものや、 理想とされる色の濃さが見られないものは良い見本とはみなされない。
マリノア
フォーンにブラック・オーバーレイで、ブラック・マスク。
ラケノア
フォーンで、僅かなブラック・オーバーレイが主にマズルと尾に見られる。
全てのバラエティー
前胸と指趾に僅かにホワイトが見られるには許容される。
■サイズ
□体高
理想体高 牡:平均62cm
     牝:平均58cm
下腿2cmまで。上限4cmまで。
□ 体重
牡:約25〜30kg
牝:約20〜25kg
□ 測定
牡の成犬の場合
・体高:平均62cm
・体長:62cm
・頭長:25cm
・吻長:12.5〜13cm
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点と見なされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
□ 被毛
4バラエティー共通
下毛の不足。
グローネンダール及びタービュレン
ウール状の被毛。カールしている被毛。十分な長さのない被毛。
マリノア
被毛の短くなければならない部分が、セミロングのもの。極短毛でボディに密着した被毛。短毛の中に粗剛毛の散っているもの。
ウェーブ状の被毛。
ラケノア
長すぎる被毛。シルク状の被毛。ウェーブ状の被毛。縮れ毛や短毛。粗剛毛の中に房状の細い被毛が散っているもの。 目の周りやマズルの被毛が長すぎるもの。尾がふさふさしすぎているもの。
□ 毛色
4バラエティー共通
胸にホワイトのマーキングが胸当てのように広がっているもの。指趾を超えて広がったホワイト。
グローネンダール
被毛に赤味がさしているもの。グレーのキュロット。
タービュレン
グレー。
タービュレン及びマリノア
ブリンドル。フォーンに暖色系の強い色合いが不足しているもの。ブッラク・オーバーレイが不足しているものや、 強すぎるもの、またボディに斑になっているもの。マスクが十分でないもの。
タービュレン、マリノア及びラケノア
フォーンが明るすぎるもの。地色が非常に薄い、すなわちウォッシュト・アウトと呼ばれるものは重大な欠点とみなされる。
性格
自信のないものや神経過敏なもの。
■失格
□性格
攻撃的。臆病。
□ 歯
オーバー・ショット。アンダーショット(逆シザーズ・バイトを含む)。乱抗歯。犬歯の1本の欠歯。 裂肉歯1本の欠歯(上顎の第4前臼歯1本、あるいは下顎の第1後臼歯1本の欠歯)。 後臼歯1本の欠歯(第1後臼歯1本あるいは第2後臼歯1本の欠歯で、第3後臼歯は除く)。 第3前臼歯1本プラス他の歯1本の欠歯。合計3本以上の欠歯(第1前臼歯を除く)。
□ 鼻、唇、眼瞼
色素沈着が極めて不足しているもの。
□ 耳
垂耳。人為的な立耳。
□ 尾
先天的無尾あるいは短尾。断尾された尾。高く掲げられた尾。輪状尾。巻尾。
□ 毛色
各バラエティーの毛色に合致しないもの。前胸にあるホワイトの広がりが、頸にまで上がっているもの。 足に入っているホワイトが前脚や後脚のパスターンの中間を越えて上がり、ソックスを形成しているもの。 前胸或いは指趾以外の場所にホワイトのマーキングが入っているもの。 タービュレン及びマリノアにおけるマスクの欠如、及び逆マスク。
□ サイズ
オーバーサイズ。アンダーサイズ。
□ その他
陰睾丸。
バラエティー間の交配
バラエティー間の交配は、国内のケネルクラブがこれに同意した特別な場合を除いて禁止されている。 (1974年、パリにおいて合意)



ボーダー・コリー
FCIスタンダード No.297(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
イギリス
■用途
牧羊犬
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
セクション1 シープドッグ
■沿革
イギリス原産の牧羊犬の中でもっとも作業能力が高いといわれるボーダー・コリーだが、 近縁のラフ・コリーほど優雅なスタイルや秀でた顔貌を持ち合わせていなかったため、純粋種としての認定が遅く、 つい近年まで公認されなかった。FCIの公認は1987年である。ボーダー・コリーの祖先犬は、 8世紀後半から11世紀にかけてスカンジナビア半島を中心に発生したバイキングが、 英国に持ち込んだトナカイ用の牧畜犬だったといわれている。その後、土着の牧羊犬やラフ・コリーの祖先犬と交雑し、 19世紀末頃にはほぼ現在のタイプになっていた。しかし、ラフ・コリーなどがショー・ドッグの道を選択したのに対し、 ボーダー・コリーは作業能力にみが重視されたため、牧場にとりのこされ、都市生活者や国外に知られる機会が少なかった。 ショーでワーキング・トライアルやオビディエンス・トライアルが実施されるようになってボーダー・コリーが見直され、 晴れて公認犬種となった。ボーダーとは、国境、県境という意味だが、イングランドから見るとスコットランドは辺境であり、 辺境の牧羊犬という意味がこめられている。
■一般外貌
均整のとれた滑らかなアウトラインは、質の高さと優雅さ、完全なバランスを示す。
又、しっかりした体?構成は忍耐力のある印象を与える。粗野なもの、痩せているものは好ましくない。
■特徴
粘り強く、重労働に耐えうる牧羊犬であり、たいへん従順である。
■性格
鋭敏で、注意深い。又、責任感があり、聡明。神経質でも、攻撃的でもない。
■頭部及びスカル(ヘッド&スカル)
スカルはかなり広く、オクシパット(後頭部)は目立たない。頬は膨らんでおらず、丸くもない。 マズルは鼻に向かって先細りになり、適度に短く、頑丈。スカルとマズルは、ほぼ長さが等しい。 ストップはたいへん明瞭。鼻はブラックが基本だが、毛色がブラウンかチョコレートの時はブラウン、 毛色がブルーの時はストレート色でもよい。鼻孔はよく発達している。
□ 目(アイズ)
広く離れてついており、オーバル(卵形)で適度な大きさ。通常、ブラウンだが、 毛色がマールの時は、両目や片目、目の一部がブルーでもよい。表情は温厚で鋭く、注意深く、知的である。
□ 耳(イヤーズ)
適度な大きさと機能を有し、広く離れてついている。直立か半直立で、敏感に反応する。
□ 口(マウス)
強い歯は顎に完璧に規則正しく並んでおり、完璧なシザーズ・バイトで、丈夫な顎に対して直角に生える。
■頸(ネック)
適度な長さで、強健、筋肉質。僅かにアーチし、肩に向かって幅広になる。
■ボディ
外貌は筋骨たくましく、肋骨はよく張っており、胸は深く、適度に広い。腰は深く、筋肉が発達しており、 巻き上がってはいない。体長は体高より、やや長い。
■尾(テイル)
適度に長く、飛節まで達し、尾付きは低く、飾り毛が多い。先端に近づくに従って上向きに巻き、 優雅な外貌とバランスを作り出す。興奮している時には尾が上がっていても良いが、背上に掲げてはならない。
■四肢(リムズ)
□ 前肢(フォアクォーターズ)
前脚は前望すると平行で、パスターンは側望すると僅かに傾斜している。骨は頑丈だが、重い感じは与えない。 肩はよく傾斜しており、肘はボディに接している。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
幅広く、筋肉質で、側望すると尾の付け根までなだらかに傾斜している。大腿、下腿は長く、厚く、筋肉質で、 スタイフル(膝)はよく曲がっており、飛節は低く、力強い。中足は後望すると平行で、骨量十分である。
□足(フィート)
卵形で、パッドは厚く、丈夫で、健全。指趾はアーチ状になり、指は緊握している。爪は短く、丈夫。
■歩様(ゲイト/ムーブメント)
自由で、スムーズ、疲れ知らずで、最小限しか足を持ち上げずに、忍び足で早く動くという驚くべき能力を持ち合わせる。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
2つのバラエティー
1) 長毛。2)スムース。
どちらのバラエティーも、上毛は密で、手触りは滑らか。下毛は柔らかく、密で、風雨に強い。 長毛のものは、メーン、ブリーチング、尾の被毛が豊富である。顔部、耳、前脚(飾り毛は除く)、 後脚の飛節から地面に到達する部分は、被毛が短く、スムースでなければならない。
□ 毛色(カラー)
様々な毛色が認められている。ホワイトが優勢であるのは好ましくない。
■サイズ
理想体高 牡:53cm
     牝:53cmより僅かに低い。
■欠点
上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
■失格
・陰睾丸



ブービエ・デ・フランダース
FCIスタンダード No.191(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
ベルギー/フランス
■用途
ブービエ・デ・フランダースは元来、牧畜犬、運搬犬としてまたバター製造の攪乳器を動かす為に使用されていた。農業用具が発達したことでこれらのようとはなくなり、今日では主に大農場や農園における番犬として、また防衛及び警察犬として使用されている。この犬種の体?及び行動面の適正、鋭い嗅覚、決断力、及び頭の良さから追跡、連絡並びに猟区を監視する犬として用いられる。
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション2 キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く)
■沿革
ブービエ・デ・フランダースの名が示す通り、ベルギー及びフランスにまたがるフランドル地方原産であり、この2つの地域を分ける自然の境界線はない。フランドルの牛飼いたちは、家畜の群れを誘導するすぐれた犬を持ちたいという気持ちがあり、選択繁殖にあたっては、行動能力や肉体的クオリティーだけを考えていた。そのようなクオリティーが現在のブービエ・デ・フランダースに受け継がれている。 ■一般外貌 全体的に、各部位が長いというより、いくぶん広く厚みのあるタイプである。ボディは短くずんぐりとし、四肢は強く筋肉が発達している。力強い印象を与えるが、重たい感じはない。 ■重要な比率 ・ 体高と体長はほぼ等しい。 ・ スカルとマズルの比率は3:2である。 ■習性/性格 ブービエ・デ・フランダースは穏やかで、大胆かつ思慮分別がある。その眼差しには輝きがあり、知性、活力、勇気がうかがえる。作業に対する適正を持っていることが絶対的な条件である。 ■頭部(ヘッド) 全体的に大きく、あごひげと口ひげによって特徴付けられる。ボディ及び体全体のサイズに調和していなければならない。頭部はすっきりとしている。 頭蓋部(クラニアル・リージョン) スカル 十分に発達し、平らで、幅広いというよりはやや長い。スカル及びマズルの上部の線は平行している。スカルの長さは、マズルの長さに比例し、3:2である。額溝は、かろうじて認められる。 ストップ 浅い。持ち上がった眉により実際よりもはっきりと見える。 顔部(フェイシャル・リージョン)  鼻(ノーズ) マズルのトップラインからわずかに高くなって先端へ伸びる。十分に発達し、輪郭は丸みがある。色はブラック。鼻孔は広く開いている。 マズル 幅広く、力強く、骨はしっかりとし、鼻梁は直線的で、鼻に向かって僅かに傾斜するが、決して尖ってはいない。スカルよりも短く、比率は2:3である。目のすぐ下で測定したマズルの周囲の長さは、ほぼ頭部の長さに等しい。 唇(リップス) 唇はぴったりとし、色素が濃い。 顎/歯(ジョーズ/ティース) 上下顎は力強く長さは等しい。歯は強く白く、健全、歯列は完全である。シザーズ・バイトか、またはピンサーズ・バイト。 頬(チークス) 引き締まっていて、平らで、頬骨弓の突出はわずかである。 目(アイズ) 誠実で活力のある表情で、突出しすぎず、眼窩に落ち込んでもいない。水平に付き、やyオーバル(卵形)である。色は被毛の色に対して、できる限りダークでなければならない。明るい目、黄色くて凶暴に見える目は極めて好ましくない。眼瞼は黒く、色素を欠くものは好ましくない。結膜は見えてはならない。 耳(イヤーズ) 三角形の形を残して断耳され、直立し、スカルに高くつき、よく動く。断耳された耳は頭部の大きさと調和がとれていることが望ましい。 断耳しない耳: 位置: 目の高さより上方につき、耳朶は垂直に垂れる。耳の折り返し位置はスカルの上部水平線を越えてはならない。 形及び保持: セミ・ロングで正三角形で先端はわずかに丸い。頬に接して平らに垂れるが、付け根の上方はわずかに離れる。内側に折り返したり、ひだになったりしない。頭部のサイズとつりあいがとれている。短毛で覆われる。 ■頸(ネック) 頸は自由で、頭部を高く保持する。丈夫で、筋肉たくましく、肩に向かって徐々に幅広くなり、頭部の長さよりもわずかに短い。うなじは力強く、わずかにアーチしている。デューラップはない。 ■ボディ ボディは力強く短い。背腰部は幅広く堅固で力強い。 トップライン 背線は水平で、筋肉がよく付き、堅固である。 キ甲(ウィザーズ) わずかに盛り上がっている。 背(バック) 短く、幅広く筋肉質でしっかりしており、弱々しさはないが、柔軟性がある。 腰(ロイン) 短く、幅広く、筋肉質で、弱々しさはないが、柔軟である。 尻(クループ) できりだけ背の水平ラインに続いていなければならないが、わずかに臀部に向けてカーブを形成するのが認められる。幅広いが、広すぎず、牡よりも牝において発達している。斜尻は重大欠点である。 胸(チェスト) 幅広く、深さは肘まで達しており、樽胴ではない。最初の肋骨はわずかにアーチし、他は十分に張り出していて、後方へ伸び、このために好ましい胸の長さが形成される。平肋は厳しいぺナルティーが課せられる。胸骨端から最後肋骨までの長さは、十分に長くなければならず、体高のほぼ7/10に達する。 アンダーライン 胸底から腹にかけて、ごくわずかに上がり、腹はわずかに巻き上がる。ひばらは短く、特に牡において顕著である。 ■尾(テイル) 比較的高く付き、脊椎のラインに連なる。生まれつきの無尾は、欠点とはならない。子犬は第1週のうちに、第2、第3尾椎を残して断尾する。 断尾されていない尾も許容される。(断尾の禁止されている国) ■四肢(リムズ) 前肢(フォアクォーターズ) 概望(オーバービュー) 骨は強く、筋肉も十分に付き、前望すると完全に真っ直ぐで平行である。 肩(ショルダーズ) 比較的長く、筋肉質であるが、重々しくなく、ほどよく傾斜している。肩甲骨と上腕骨はほぼ同じ長さである。 上腕(アッパー・アーム) 程よく傾斜している。 肘(エルボーズ) ボディにしっかりとつき、平行である。自然な立姿時又は運動時に内外転している肘は欠点である。 前腕(フォアアーム) 前望及び側望すると真っ直ぐで、互いに平行しており、地面に対して垂直である。十分な筋肉が付き、骨は強い。 手根(カーパス) 前腕と真っ直ぐな線上にある。豆状骨のみは手根の後部表面に隆起して形成される。骨は強い。 中手(パスターン)(メタカーパス) 骨は強く、かなり短く、ごく僅かに前方に傾斜する。 前足(フォアフィート) 短く、丸く、コンパクトで、内外向しない。指は緊握し、アーチする。爪は堅く、黒い。パットは堅く頑丈である。 後肢(ハインドクォーターズ) 概望(オーバービュー) 力強く、筋肉の発達が顕著で、角度構成は良く、後望すると完全に平行である。前肢とほぼ同一の平面上を移動しなければならない。 大腿(アッパ・サイ) 幅広く、十分に筋肉が発達し、ボディの中心線に対して平行である。大腿骨は立ちすぎても、傾斜しすぎてもいけない。臀部は筋肉に富み、がっしりしている。 膝(スタイフル) ほぼ寛骨の最高点から地面に垂直に下ろした想像上の線上に位置する。 下腿(ローワー・サイ) 適度に長く筋肉質であり、良好な傾斜をなす。 飛節(ホック) かなり低く位置し、幅広く、筋肉がぴんと張っている。後望すると、真っ直ぐで、平行している。運動時も、内外向しない。 中足(リア・パスターン)(メタターサス) 頑丈で、引き締まり、いくぶん円柱型をしている。自然な立姿時は、地面に対して垂直である。デュークローはない。 後足(ハインドフィート) 丸く、堅固で、趾は緊握し、アーチしている。爪は堅く黒い。パッドは厚く堅固である。 ■歩様(ゲイト/ムーブメント) 体?構成のバランスが良いので、歩様は自由で、ぎこちなくはなく、堂々としていなければならない。ウォーク、またはトロットが通常の歩様であるが、側対歩も見られる。 ■皮膚(スキン) ぴったりと密着し、過度にたるんだ感じはない。眼瞼や唇の縁は常に濃い色調である。 ■被毛(コート) とても豊富で、上毛は密生した下毛とともに原産地の不意な天候の変化にも完全に順応する。保護毛を形成し、粗く剛い感触で、ドライですくんだ色で、長すぎず、また短すぎない(約6cm)。ウーリー又はカーリーではなく、いくぶん乱れ毛である。スカルではより短くなり、耳の外側ではかなり短毛であるが、内側では適度に長い被毛で保護されている。上唇には口ひげがあり、顎は生え揃った粗い顎ひげで飾られ、この犬種の特徴である無愛想な表情を見せている。眉毛は伸び、目を覆い隠さないが、眉弓を目立たせている。上毛は背の上部で解くに剛く、粗い。四肢ではごくわずかに短くなるが、粗剛の状態を維持している。下毛の不足のより上毛が寝てしまうのは好ましくない。下毛は、産毛のような細かく密生した毛で、上毛と共に防水性のマントを形成している。 毛色(カラー) 一般にグレーでしばしばグレー・ブリンドル、又はグレーにブラック・オーバーレイである。ブラックの単色の被毛も認められるが、特別に優位ではない。色褪せた明るい色の被毛は認められない。胸の小白斑は許される。 ■サイズ 体高 牡:62〜68cm 牝:59〜65cm 上下各1cmまで許容される。牡、牝とも理想的な体高は上記に示した中間値である。 すなわち、牡:65cm      牝:62cm 体重 牡:約35〜約40kg 牝:約27〜約35kg ■欠点 上記からはずれるものは全て欠点とみなされ、その重大性によりぺナルティーとなる。 ■重大欠点 ・ モロシアン・タイプで重々しいもの。 ・ 部分的な逆シザーズ・バイト。 ・ 肢勢のひどく良くないもの。カウ・ホック。 ・ バレル・ホック。 ・ シルキーな被毛。 ■失格 ・ シャイ。攻撃的で危険な犬。 ・ 明らかなタイプの欠如。 ・ 色素欠乏した鼻。ブラック以外の鼻。 ・ オーバーショット。明瞭なアンダーショット。 ・ 第1前臼歯(PM1)以外の欠歯。 ・ 色素の欠乏した目。 ・ 毛色がチョコレート・ブラウン。ホワイト。ソルト・アンド・ペッパー。ブロンド系の全ての色。色褪せた淡い色。 ・ オーバーサイズ。アンダーサイズ。 ・ 陰睾丸。



ブリアード名前
FCIスタンダード No.113(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
フランス
■用途
牧羊犬
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション1 シープドッグ
■沿革
非常に歴史の古い犬種で12世紀の記録によるとフランク王のシャルルマーニュ(カール大帝、742〜814年)がこの犬を繁殖したと伝えられている。しかし、長い間特に犬種名がなく、他の短毛種とともに草原の犬と呼ばれていた。1898年にベルジェ・ド・ラ・ブリー(ブリーの牧羊犬)と呼ばれるようになり、のちにブリー、またはブリアードと呼ばれるようになった。ブリーとはパリに近い地名である。狼や盗賊から家畜を守る番犬として使用されてきたが、運搬犬として利用されたこともある。 一般外貌 頑健で、柔軟性があり、筋肉質でかつ十分調和がとれている。活発な動きと、バランスのとれた気質であり、攻撃的でも臆病でもない。 頭部(ヘッド) 力強く、長く、頭部頭頂と鼻の先端の中間にはっきりとしたストップが見られる。あごひげ、口ひげ、及び僅かに目を覆う眉を形成する。 頭蓋部(クラニアル・リージョン) 額(フォアヘッド) ごくわずかに丸みを帯びる。 顔部(フェイシャル・リージョン) マズルの上部(トップ・オブ・マズル) 鼻粱は真っ直ぐである。 マズル 幅が狭かったり、尖っていたりしない。 鼻(ノーズ) 丸いというよりスクエアであり、ブラック。鼻孔は大きい。 歯(ティース) 強く、白くかつ完全なシザーズ・バイト。 目(アイズ) 水平で、よく見開き、かなり大きく、傾斜していない。ダークで、利口で、穏やかな表情をしている。グレーの犬に見られるグレーの目はぺナルティーを課さない。 耳(イヤーズ) 高く付く。断耳され、直立して保持されるのが好ましい。断耳されてない場合は頭部に対して平らではなく、どちらかというと短い。クオリティーが同じ場合は、断耳され、直立して保持される犬が好ましい。断耳されていない耳の長さは、頭部の長さの半分か、わずかに短い。常に平らで、長い毛で覆われている。 頸(ネック) 筋肉が発達し、地有に動く。 ボディ 胸(チェスト) 幅広く(前脚の肘間が広い)、深く、十分に肘まで下りている。 背(バック) 真っ直ぐである。 尻(ランプ) ごくわずかに傾斜し、わずかに丸みがある。 尾(テイル) 全体的に十分に毛で覆われ、先端はフックを形成する。低く保持し、真っ直ぐに垂れる。飛端まで達するか、最大5cmまで超える。 四肢(クォーターズ) 十分に筋肉が付き、丈夫な骨で、真っ直ぐである。 飛節(ホック) 低すぎず、脚と角度を成し、飛節下は垂直である。 足(フィート) 丈夫で、丸い。(猫足と兎足の中間) 爪(ネイルズ) ブラック。 指趾(トウ) 緊握している。 パット 丈夫である。 デュークロー 後脚に2本のデュークロー。たいへんすばらしいタイプであっても、デユークローが1本のものには賞は与えられない。繁殖においても排除される。2本のデユークローは爪と共に2本の骨で構成され、出来る限り地面近くに位置し、足の位置をより確実にする。 被毛(コート) しなやかで、長く、ドライ(やぎの毛質タイプ)、わずかに下毛がある。 毛色(カラー) 欠点及び失格となる毛色を除き、フォーン、ブラック、グレーなど統一的な色調の全ての毛色が認められる。濃い色調が推奨される。四肢の下部に見られる色素脱失であるわずかに明るめの色調をバイ・カラーと取り違えてはならない。このわずかに明るめの色調は、地の色と同じ色調でなければならない(ダーク・フォーンに見られるリッチ・フォーン、ブラックに見られるより明るめのブラック、ダーク・グレーに見られるより明るめのグレーなど)。フォーンは温かみのある、一律な色で、明るかったり、色あせたりしていない。 注 バイ・カラーに関して、皮膚の色を見るとダークな部分で青みがかり、明るい部分でピンクがかっている。 サイズ 体高 牡:62〜68cm 牝:56〜64cm 体長は体高よりも重要である。ブリアードの一般外貌はレインギーである。 欠点 上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。 ・ ローマン・ノーズ。 ・ 切歯の1本ないし2本の欠歯。 ・ 前臼歯の1本ないし2本の欠歯。 ・ 欠陥のある口。わずかなオーバーショット。わずかなアンダーショット。 ・ 短めの尾。フックのない尾。被毛が短すぎる尾。 ・ 背のラインよりかなり上に保持した尾。 ・ 非常に赤味がかかった光を放つブラック。十分な温かみにかけるフォーン、または色あせたフォーン。 失格 ・ 牡で62cm未満のもの、あるいは70cmを超えるもの。 ・ ブラウン又は明るい色の鼻。ピンクの鼻。 ・ 際立ったオーバーショット、アンダーショット。下顎の2本の第4前臼歯(PM4)の欠歯、又は場所に関わらず、全体で3本の欠歯。 ・ ねじれた耳。直立した耳。 ・ ハンティング・ホルンのように背上に保持するか又は垂直に保持した尾。 ・ 尾の保持を矯正した跡が見られる尾。 ・ 白い爪。 ・ 7cm以下の短い被毛。柔らかい、ウーリー(羊毛状)。 ・ ホワイト、ブラウン(チェスナット)、マホガニー、バイ・カラー、ホワイト・ブレーズ、足先に見られるホワイトの毛、フォーンの被毛で黒いマントルを形成するもの。明るすぎる色。 ・ デュークローが1本。 ・ デユークローが無い。 ・ 爪があるとしても、左右いずれかの肢において2本のデュークローの骨の構造部分が、2本とも欠落しているもの。 ・ 爪があるとしても、2本のデュークローのうちの1本の骨の構造部分が両肢とも欠落しているもの。 ・ 陰睾丸



ラフ・コリー
FCIスタンダード No.156(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
イギリス
■用途
牧羊犬
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション1 シープドッグ
■沿革
スコットランドの牧羊の歴史は6千年に及ぶといわれている。したがって牧羊犬の歴史も古いが滅んだ犬種も多く不明な部分が少なくない。コリーはスコットランドのハイランド地方で過去数百年の間山岳丘陵地帯で牧羊作業に従事していた。スコットランドの羊は顔と肢が黒かったことからコリー(アングロ・サクソン語で黒を意味する)と呼ばれ、牧羊犬も黒い毛色が主流だったことからコリー・ドッグと呼ばれ、日にコリーとなった。その後毛色はトライ・カラーが主流となりブルー・マールも多かった。1860年ビクトリア女王がスコットランドを訪問して連れて帰ったことから人気化した。セーブル・アンド・ホワイトが記録されたのは1872年である。この毛色が大衆に好まれコリーの人気を絶対のものとした。 一般外貌 優美で落ち着いていて威厳があり、全体として完全なバランスのプロポーションである。 特徴 肉体的構造が力強さと活動的にあふれ、冷淡さや粗雑さは見られない。表情は最も重要である。相対的な価値を考慮すれば、それはスカルとの完璧なバランスと組み合わせ、すなわちサイズ、形、目の色と位置、耳の正しい位置と保持によって獲得される。 性格 親しみやすい性質で、神経質であったり、攻撃的であったりしない。 頭部及びスカル(ヘッド&スカル) 頭部の特質は非常に重要であり、犬のサイズと調和しているかという点で考慮されなければならない。前望及び側望すると頭部は先が鈍角のすっきりとしたくさび形であり、輪郭は滑らかである。スカルは平らである。両側は両耳から黒い鼻の先端まで徐々に滑らかに先細りし、頬骨が突出していたり、細いマズルではない。側望すると、スカルのトップとマズルとトップは2つの平行線であり、ごくわずかに認められる「ストップ」によって区別され、長さは等しい。両目の内側の中心点は(正しい位置にある「ストップ」の中心である)頭部の長さにおけるバランスの中心である。滑らかで十分に丸みを帯びたマズルの先は鈍角であるが、スクエアではない。下顎は頑丈で、すっきりとしている。額から顎の下部までのスカルの深さは極端であってはならない。(十分に深い)。鼻は常に黒い。 目(アイズ) 非常に重要な特徴で優しい印象を与える。中位の大きさで(決して小さすぎず)やや斜めに付き、アーモンド型をしており、暗褐色である。ブルーマールの場合は、目はしばしば(片目あるいは両方の眼色またその一部分)ブルーあるいはブルーの斑が見られる。表情は知的で、聴き耳をしている場合、機敏で警戒的な様子を示す。 耳(イヤーズ) 小さく、スカルの頭頂で互いが接近しすぎず、また離れすぎない。静止時には後方へ傾斜しているが、警戒時には前方へ半直立する。すなわち耳の2/3が直立し、先端の1/3は自然に前方へ折れている。 口(マウス) 歯は適度の大きさで、顎は頑丈で完全な、規則正しい欠歯のないシザーズ・バイトである。すなわち上歯は下歯に密着して重なり合い、顎に対して垂直に付く。 頸(ネック) 筋骨たくましく、力強く、適度の長さで十分にアーチしている。 四肢(リムズ) 前肢(フォアクォーターズ) 肩は傾斜し、十分な角度を形成する。前脚は真っ直ぐで筋肉たくましく、肘は内外向していない。丸い骨は適度な骨量を持つ。 後肢(ハインドクォーターズ) 後肢は大腿部のところで筋肉質で、下部はすっきりとしており、健質でスタイフル(膝)は十分に曲がる。ホックは低く付き、力強い。 足(フィート) オーバル(卵形)で、足裏は充実したパッドがある。指趾はアーチし、緊握している。後足は前足ほどアーチしていない。 ボディ 体高に比べ体長はやや長く、背は頑丈で腰部でわずかに隆起している。肋骨はよく張っており、胸は深く、肩の後はかなり幅広い。 尾(テイル) 長く、その骨は少なくともホック・ジョイント(飛節)まで達している。静止時は低く保持されるが、尾先はわずかに上方へ巻いている。興奮すると快活に保持するが、決して背上に上がることはない。 歩様(ゲイト/ムーブメント) 歩様はこの犬種の際立った特徴である。健全な犬は決して肘を外向させないが、前足は比較的互いに近づいて動く。編み歩様、交差歩様、またはローリング歩様はきわめて好ましくない。ホック・ジョイント(飛節)から地面にかけての後脚は後望すると平行しているが、接近しすぎてはいけない。側望するとその動きは滑らかである。後脚は力強く推進力に富んでいる。適度な長いストライドは好ましく、軽快で効率的な歩様でなければならない。 被毛(コート) 毛(ヘアー) ボディの輪郭に沿って非常に密生している。上毛は真っ直ぐで粗い手触りであり、下毛は柔らかく、ほぼ皮膚を覆い隠すほどに密生している。メーンやフリルは非常に豊かで、マスクや顔はスムースである。耳の先端は滑らかで、根元に向かってより毛量が多くなる。前脚は十分な飾り毛で覆われている。ホック上部の後脚では豊富に飾り毛があるが、ホック・ジョイント(飛節)下では滑らかである。尾の毛は非常に豊富である。 毛色(カラー) 3色が認められている:セーブル・アンド・ホワイト、トライカラー及びブルーマール。セーブル:明るいゴールドから濃いマホガニー、あるいはシェーデッド・セーブルまで様々な色合い。ライト・ストローもしくはクリームは、非常に好ましくない。 トライカラー:主色はブラックで、脚及び頭部に濃い斑をもつ。上毛に錆色がかったものは非常に好ましくない。 ブルーマール:ブラックが散って混じっているはっきりとしたシルバー・ブルーが主なもの。濃いタンのマーキングが好ましいが、なくともぺナルティーは課せられない。大きなブラックの斑、上毛及び下毛がスレート色、及び錆色がかったものはきわめて好ましくない。 ホワイト・マーキング:以上の毛色はすべて大小を問わず典型的なホワイトのコリーの斑を有する。以下のホワイト・マーキングは好ましい。全体ないし一部のカラー(頸周り)。前胸。脚や足。尾の先端。ブレーズはマズルあるいはスカル及びその両方にあってもよい。 サイズ 肩の高さで 牡:61cmを理想とする       牝:56cmを理想とする 欠点 上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。 失格 ・ 陰睾丸



スムース・コリー
FCIスタンダード No.296(大型犬、長毛種、ポインティングドッグ グループ)
■原産地
イギリス
■用途
牧羊犬
■FCI分類
グループ1 シープドッグ&キャトル・ドッグ(スイス・キャトル・ドッグを除く) セクション1 シープドッグ
■沿革
ラフ・コリーとスムース・コリーは発生初期から同一犬種と思われてきた。ある時期ラフとの交配が奨励され、その結果タイプに共通点が生じた。初期のスムースは牛飼いや家畜商の犬として、ラフ・コリーには似ておらず、初期のスムース・コリーの絵は、体高も低く、頭部も重たげで、かなりずんぐりしていた。ドッグ・ショーで人気が出始めると、ブリーダーの中のはラフ・コリーと交配し、スムース・コリーをよりエレガントにすることによってショー・リングで勝とうと思った人たちがいたので、何年もの間、ラフとスムースは被毛以外に大きな違いがなくなるまで交配を繰り返した。今日のスムースの耳はラフより耳根が広く、より大きく、パスターンは相当柔軟であることが求められる。しかし他の点では、この犬種に要求されることはラフの従兄弟と似たりよったりである。 一般外貌 聡明さと敏捷さ、活動力が感じられる外貌である。解剖学上完璧な体?構成をしており、品位がある。プロポーションのバランスが取れ、作業能力を備えた外貌である。 特徴 肉体的構造が力強さと活動的にあふれ、冷淡さや粗雑さは見られない。表情は最も重要である。相対的な価値を考慮すれば、それはスカルとマズルとの完璧なバランスと組み合わせ、すなわちサイズ、形、目の色と位置、耳の正しい位置と保持によって獲得される。 性格 陽気で、友好的で、シャイでも、攻撃的でもない。 頭部及びスカル(ヘッド&スカル) 頭部の特質は非常に重要であり、犬のサイズと調和しているかという点で考慮されなければならない。前方及び側望すると頭部は先が鈍角のすっきりとしたくさび形であり、輪郭は滑らかである。スカルは平らである。両側は両耳から黒い鼻の先端まで徐々に滑らかに先細りし、頬骨が突出していたり、細いマズルではない。側望すると、スカルのトップとマズルのトップは2つの平行線であり、ごくわずかに認められる「ストップ」によって区別され、長さは等しい。両目の内側の中心点は(正しい位置にある「ストップ」の中心である)頭部の長さにおけるバランスの中心である。滑らかで十分に丸みを帯びたマズルの先は鈍角であるが、スクエアではない。下顎は頑丈で、すっきりとしている。額から顎の下部までのスカルの深さは極端であってはならない(十分に深い)。鼻は常に黒い。 目(アイズ) たいへん重要な特徴で優しい印象を与える。中位の大きさで(決して小さすぎず)やや斜めに付き、アーモンド型をしており、ダーク・ブラウンである。ブルーマールの場合、目はしばしば(片目あるいは両方の眼色またその一部分)ブルーあるいはブルーの斑が見られる。表情は知的で、聴き耳をしている場合、機敏で警戒的な様子を示す。 耳(イヤーズ) 適度に大きく、付け根は幅広で、接近しすぎてもよくなく、頭部のあまりにも横のほうについていてもよくない。静止している時には、後方に寝ているが、警戒している時には、前方に向き、半立ちになる。この際、立っている部分は耳の約3分の2で、残りの部分は自然に前方に垂れ、水平ラインより下に垂れている。 口(マウス) 歯は適度な大きさで、顎は力強く完全な、規則正しい歯列のシザーズ・バイトで、顎に対して垂直につく。 頸(ネック) 筋骨たくましく、力強く、適度な長さで十分にアーチしている。 四肢(リムズ) 前肢(フォアクォーターズ) 肩は傾斜し、十分な角度を形成する。前脚は真っ直ぐで筋肉たくましく、肘は内外向していない。丸い骨は適度な骨量を持つ。前腕はいくらか肉付きがよく、パスターンは弱々しくなく、柔軟である。 後肢(ハインドクォーターズ) 後脚は大腿部のところが筋肉質で、すっきりとしており、下腿は健質でスタイフル(膝)は十分な角度である。秘説は低くつき、力強い。 足(フィート) オーバル(卵形)で、足裏は充実したパッドがある指趾はアーチし、緊握している。後足は前足ほどアーチしていない。 ボディ 体高に比べ体長はやや長く、背は頑丈で腰部でわずかに隆起している。肋骨はよく張っており、胸は深く、肩の後はかなり幅広い。 尾(テイル) 長く、尾先は少なくともホック・ジョイント(飛節)まで達している。静止時は低く保持されるが、尾先はわずかに上方へ巻いている。興奮すると快活に保持するが、決して背上に上がることはない。 歩様(ゲイト/ムーブメント) 歩様はこの犬種の際立った特徴である。健全な犬は決して肘を外向させないが、前足は比較的互いに近づいて動く。編み歩様、交差歩様、またはローリング歩様はきわめて好ましくない。ホック・ジョイント(飛節)から地面にかけての後脚は後望すると平行である。後脚は力強く、推進力がある。側望すると動きはスムーズである。歩幅はかなり広く、軽快で、無理なく見えるのが望ましい。 被毛(コート) 毛(ヘアー) 短く、平伏毛で、上毛は堅い毛質で、下毛は密である。トリミングもクリッピングも施されていない。 毛色(カラー) 3色が認められている:セーブル・アンド・ホワイト、トライカラー及びブルーマール。 セーブル:ライト・ゴールドからリッチ・マホガニー、あるいはシェーデッド・セーブルまで様々な色合い。ライト・ストローもしくはクリームは、たいへん好ましくない。 トライカラー:主色はブラックで、脚及び頭部にリッチ・タンの斑をもつ。上毛に錆色がかったものは好ましくない。 ブルーマール:ブラックが散って混じっているはっきりとしたシルバー・ブルーが主なもの。リッチ・タンのマーキングが好ましいが、なくともぺナルティーは課せられない。上毛及び下毛に大きなブラックの斑、スレート色、及び錆色がかったものはきわめて好ましくない。 白斑:以上の毛色はすべて大小を問わず典型的な白いコリーの斑を有する。以下の白斑は好ましい。頸部のホワイト・カラーのフル・カラーと一部のカラー。前胸。脚や足。尾の先端。ブレーズはマズルあるいはスカル及びその両方にあってもよい。体の全体がホワイトであるものや、ホワイトが優勢なものはたいへん好ましくない。 サイズ 肩部での体高 牡:56〜61cm        牝:51〜56cm 体重 牡:20.5〜29.5kg    牝:18.0〜25.0kg 欠点 上記の点からのいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとするものとする。 失格 ・陰睾丸



パピヨン
FCI スタンダード No.77(小型犬、長毛種、トイドッグ グループ)

Copyright(C) 2000-2005

■原産地
フランス、ベルギー
■用途
愛玩犬
■FCI分類
グループ9 コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッグ
セクション9 コンチネンタル・トイ・スパニエル
■沿革
祖先犬はスペインのスパニエルの一種で、小さいので一寸法師のスパニエル(エパニエルナン)と呼ばれ、 16世紀にフランスのルイ14世王朝時代、上流社会でもてはやされ、高額で取引されたと記されている。 パピヨンとはフランス語で蝶のことでこの犬の耳が蝶の羽状に見えることから名付けられ、 したがって別名バタフライ・スパニエル(英名)とも呼ばれている。
 理想的なオスの頭部 ■一般外貌
優美で、豪奢な小型のトイ・スパニエルで、標準的で調和の取れた体躯構成をしている。 被毛は長く、適度な長さのマズルはスカルより短い。性格は活発で、優美だがたくましく、気品があり、 軽快でエレガントな歩様をする。体長は体高よりもいくぶん長い。
■頭部(ヘッド)
ボディに対して標準的な比率である。大型、中型のスパニエルと比較すると、全体的に軽く、短い感じに見受けられる。
□ 頭蓋部(クラニアル・リージョン)
スカル
側望しても、前望しても丸みを帯びすぎることはなく、両耳の間に僅かな溝が見られるものもいる。
ストップ
明瞭である。重量感のある犬については、ストップはやや明瞭ではないが、はっきりしている。 小ぶりな犬については、極端すぎるわけではないが、たいへん明瞭である。
□ 顔部(フェイシャル・リージョン)
鼻(ノーズ)
小さく、黒く、丸いが、上部は僅かに平らである。
マズル
スカルより短く、細く、尖っているが、側面がえぐられるほどではない。上向きに反っているものは好ましくない。
鼻梁(ナーサル・ブリッジ)
真っ直ぐである。
唇(リップス)
色素は特に濃く、薄く引き締まっている。
顎/歯(ジョーズ/ティース)
歯はかなり力強く、シザースバイトである。
舌(タン)
舌は見えてはならない。常に見えていたり、指で触れてみても引っ込まない舌は欠点とされる。
目(アイズ)
やや大きく、しっかり見開いている。大きなアーモンド型をしており、出目ではなく、頭部にやや低く付いている。 目頭はスカルとマズルの交わる場所に位置する。ダークで、表情豊かで、目縁の色素はたいへん濃い。
素晴らしい耳の形状を持った4ヶ月Puppy 耳(イヤーズ)
かなり薄いが、丈夫である。立耳も垂れ耳も、手で触ってみると軟骨の先端はそんなに尖ってはいない。 耳は頭部のやや後方に付き、みみの間隔は十分に離れているため、スカルは僅かに丸みを帯びている。
・垂れ耳:ファレーヌ
静止している時には高く位置し、耳の高さよりかなり上である。垂れ下がっているが、たいへんよく働く。 ウェーブのかかったたいへん長い被毛に覆われており、可愛らしく見える。
・立耳:パピヨン
高く位置し、耳は良く開き、外向している。耳の内側のラインは水平に対して約45度を成す。 耳はスピッツ・タイプの耳の様に上方に尖っていてはならず、これは絶対避けなければならない。 耳の内側は、細くウェービーな被毛で覆われている。最も長い被毛は耳の端よりも僅かに飛び出している。 一方、耳の外側は、飾り毛を成す長い被毛で覆われ、耳の縁をはるかに越えて伸びている。 2つのバラエティーを交配すると半直立耳で、先端が垂れたものがしばしば作出される。 この交配によりできた耳は重大な欠点と見なされる。
■頸(ネック)
適度な長さで、項は僅かにアーチしている。
■ボディ
□ トップライン
平らで、短すぎることなく、アーチしすぎることなく、窪んでもいない。
□ 腰(ロイン)
丈夫で、僅かにアーチしている。
□ 胸(チェスト)
幅広く、適度に深い。最後肋骨の前で計った胸囲は、体高とほぼ等しい。肋はよく張っている。
□ 腹(ベリー)
僅かに巻き上がっている。
■尾(テイル)
尾付きは高く、やや長い。十分な飾り毛が愛らしいプルームを形成している。動いている時には、背線上に掲げられ、 カーブを描いている。先端は背に触れてもよいが、決して背中で巻いたり、背の上に平らに乗ってはいけない。
フロント、 リア 共に素晴らしい角度をしたPuppy  ■四肢(リムズ)
脚は真っ直ぐで、丈夫で、細い。脚が長すぎて重心の高いものは好ましくない。前望しても、後望しても、脚は平行であること。
□ 前肢(フォアクォーターズ)
肩(ショルダーズ)
よく発達しており、ボディに密着している。
腕(アーム)
上腕と肩甲骨の長さは等しく、良い角度で接合され、ボディに密着している。
手根(カーパス)
側望すると腕関節は明瞭である。
□ 後肢(ハインドクォーターズ)
飛節(ホック・ジョイント)
よい角度を成している。
□ 足(フィート)
<ヘアー・フィート>と呼ばれる、やや長い足で、パッドに均等に体重がかかっている。爪は強く、ブラックが望ましい。 ブラウンやホワイトの毛色の犬はより薄い色の爪である。 (ホワイトの爪をもったホワイトの犬や、ホワイトの脚の犬は、他の全ての点で色素がしっかりと沈着していれば失格とはならない。) 指趾は丈夫で、パッドは頑丈で、指趾の間を細い毛が十分に覆い、足先を越えて伸び、先端を形成している。
リーチ&ドライブが素晴らしいムーブ! ■歩様(ゲイト/ムーブメント)
気品があり、自由で、軽快で、優雅である。
■被毛(コート)
□ 毛(ヘアー)
被毛は豊かで、アンダーコートはなく、艶があり、ウェービーである(カーリ−なものと混同してはならない。) 柔らかくはないが、僅かに弾力があり、絹糸のようである。平らに生えており、極めて細く、僅かにウェーブしている。 被毛の外観は、キング・チャールズ・スパニエルの被毛と似ているが、ペキニーズのものとは明らかに異なる。 同時にスピッツの被毛と類似していてもならない。顔部、マズル、脚の前部、中足の被毛は短い。 ボディの被毛の長さは中位で、頸の被毛は長く、ラフやウェーブして胸まで届くジャポーを形成している。 耳と前脚の後部には飾り毛がある。大腿の後部には柔らかい被毛によって豊富なキュロットが形成されている。 指趾の間には小さな毛の房があってもよく、それが伸びすぎて足が重たそうに見えてはならないが、 その長さによってかえって細く見えることもある。犬の被毛が良好な状態では、キ甲における被毛の長さは7.5pで、 尾の飾り毛は15pである。
□ 毛色(カラー)
白地であれば全ての色が認められる。ボディや脚はホワイトの割合が多いのが好ましい。 頭部にはいくぶん幅の広いブレーズが広がっているのが好ましい。 頭部の下部にホワイトのマーキングがあることは許容されるが、ホワイトが大半を占めるのは欠点となる。 唇、眼瞼、特に鼻は、全て色素が濃くなければならない。
■ サイズ
□ 体高
28cm以下
■欠点
上記の点からいかなる逸脱も欠点と見なされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。
・黒くない鼻
・オーバーショットや、特にアンダーショット。
・ローチ・バック、或いは、サドル・バック。
・背上にカールした尾。横に垂れている尾。
・ウール状の被毛。
■失格
・ピンクの鼻やピンクの斑のある鼻
・著しいオーバーショットや、アンダーショット。
・麻痺した、或いは常に見えている舌。
・陰睾丸。